髪のトラブルの原因を探ろう
現代の髪のトラブルは非常に多くなっています。細毛や枝毛、切れ毛などの髪のトラブルや、男性型脱毛症と呼ばれるAGAという病気もあります。これらの髪のトラブルの原因の多くは、ホルモンバランスの崩れによるもの、日常生活が不規則でなるもの、遺伝的なものに大きく分かれます。ホルモンバランスの崩れや不規則な生活によるものは、自身の生活スタイルや栄養バランスなどを見直すことで髪の環境を整えることができます。遺伝的なものに関しては、日々のケアや栄養バランスなどに気をつけていればなりにくくすることが可能です。家系的に薄毛の家族がいるからといって諦めてはいけません。遺伝的に薄毛や抜け毛だからといって、自分も髪のトラブルに必ず発展するわけではないのです。
重要なのは、髪のトラブルが深刻になる前に早めに予防やヘアケアをしっかり実施することなのです。鏡を見たときに髪が細くなったと感じたり、枝毛が多かったりしたから対策しようと考えていては遅いのです。
よくある髪のトラブルを知ろう
髪のトラブルに多いものはいくつかあります。髪がパサパサして、櫛どおりや指どおりが悪くなり指が髪に引っかかってしまう場合や、フケが多くなって頭皮がかゆくなる、髪が細くなってしまい、髪全体のボリュームがなくなってしまうなどがあげられます。これらの多くは、髪の表面にあるキューティクルのダメージが現れていることが多いのです。キューティクルとは髪を構成する上でなくてはならないものです。髪を外部刺激から守ったり、髪の潤いを維持したりする役割をもっているのがキューティクル、髪の内部組織を守り髪のツヤや感触を保護しているコルテックス、髪の中心にあるメデュラという成分で構成されています。
キューティクルは、魚の鱗のような形をしたものが何枚も重なって表面にあります。髪が丈夫で太い人は、このキューティクルの層の重なりが多いためです。またキューティクルの各層は、MEAと呼ばれる皮質で覆われています。MEAは、髪表面の摩擦を軽減して髪のまとまりを向上させる働きがあります。髪のツヤ手触りにも影響を与えているのです。
このキューティクル部分にヘアカラーやパーマ、紫外線などの外部刺激や、毎日のシャンプーや寝るときの寝具との摩擦が多くなってくるとキューティクルがめくれたり、剥がれ落ちたりしてしまうのです。この状態がさらに悪化するとツヤがなくなったり、髪が傷みやすくなったりしてしまい髪の内部にダメージが蓄積してしまいます。これらが細毛や切れ毛、枝毛など髪のトラブルに発展してしまうのです。
頭皮のにおいをケア
髪の状態がいつもと違うときが、髪のトラブルが起きていると自覚する時ではないでしょうか。例えば頭皮のにおいもそのひとつです。頭皮のにおいには、汗と脂質が混ざって長時間放置して酸化したにおいと地肌の皮脂を栄養にしている常在菌が出しているにおいです。どちらの場合も皮脂の量を調整することが重要となります。この際のシャンプーは、地肌や髪の汚れを落とす役割の他に地肌のにおいもケアするシャンプーを選ぶようにしましょう。またシャンプーをする際は、においをしっかり落としたいからといって、ゴシゴシと力を入れるのは控えましょう。強い刺激は頭皮や髪への悪影響となります。優しく指の腹で頭皮や髪を洗いましょう。
頭皮のかゆみをケア
頭皮トラブルの中でも、地肌のかゆみは多いトラブルのひとつです。地肌のかゆみは乾燥していたり刺激を受けたりしている時に出るサインのようなものです。乾燥やフケなどが影響して頭がかゆくなることもあります。これらは紫外線や季節の変わり目などが影響していることが多いのです。例えば、常在菌が異常に増加し常在菌が出す脂肪酸が刺激となってかゆみに変化したり、角質が早く剥がれてそれがもとでかゆみにつながったりなどします。地肌に存在する常在菌の活動はある程度コントロールすることができます。かゆみを解消することが目的であれば、常在菌に影響のある地肌ケア専用のシャンプーを使うことで頭皮環境を整えることもできます。
頭皮のベタつきをケア
頭皮のベタつきに多いのは、皮脂の洗い残しや毛穴の汚れが長時間放置されて酸化したしてしまうことです。皮脂がシャンプーした時に洗いきれずに残ってしまうと雑菌の繁殖につながったり、頭皮のにおいがきつくなったりしてしまいます。さらに頭皮は、毛穴の数も多く、他の部分よりもデリケートなのです。頭皮に残ってしまった皮脂は、さまざまな物質とつながりやすい性質をもっています。このように頭皮のベタつきの原因は、過剰に出た皮脂がもとになっていることが多いのです。
そもそも皮脂と呼ばれる物質は、皮脂腺と呼ばれる部分から分泌されます。イメージとしては油に近いもので、肌や髪の潤いを維持して乾燥を防いでくれます。さらに皮脂は乾燥していたり、ストレスで体に負荷がかかった時に多く分泌されるものです。
皮脂は他の物質と結びつきやすくなっており、整髪料が皮脂と結びついて酸化し、髪に付着してベタついたり、においがきつくなったりしてしまいす。しかし、頭皮にある皮脂をすべて洗い流せばいいということでもありません。
毛穴から出る皮脂は、頭皮環境を保護する上で重要な役割があります。髪の乾燥や手、睡眠時の寝返りなどによる摩擦から髪を保護します。健康的で丈夫な髪であれば皮脂で覆った髪がベタつくことはないのです。
しかし、シャンプーを一日に何回もやったり、頭皮に合わないシャンプーを使ったりして皮脂を過剰に取ってしまうと、地肌を守ろうと命令が下されて、逆に多くの皮脂が出てしまいます。その過剰に出た皮脂が酸化して髪がベタついてしまうのです。
他にも仕事や人間関係によるストレスの増加、睡眠時間の不足で不規則な生活サイクルを送っていると皮脂が多く出ることにつながってしまうのです。さらにホルモンバランスも乱れやすくなり皮脂が過剰に出てしまう可能性があります。
頭皮のベタつきを軽減するためにも、自分に合ったシャンプーを選び、皮脂は適度に洗い流すようにしましょう。ここで重要なのは、自分のべたつきの状況をしっかりと把握することです。ベタついたり、においがきつくなったりなるなど悪化させないためにも毎日の生活習慣の改善がポイントになってくるのです。
頭皮の乾燥をケア
頭皮が乾燥してしまうとフケが多くなってきます。大量のフケは頭皮環境が乱れている証と言えるでしょう。また頭皮に発生したフケは大きく分けてふたつあります。パラパラするタイプは、乾燥タイプのフケで乾性フケと呼ばれべたべたしたフケは脂性フケと呼ばれています。乾性フケは、粉雪のようにまっており手で触るとパラパラと落ちてきます。脂性フケは、皮脂と混ざり合ったフケであり指でかくと爪の中に詰まってしまうようなフケです。
さらに乾性フケの原因は、季節要因や体調不良などが原因になることが多いフケです。乾燥しやすい冬などは乾燥フケが多くなるので注意が必要です。体調不良に関しては、ストレスの増加や生活習慣の乱れによるものです。悪化するとフケの量が多くなってしまいます。
脂性フケは、汗や汚れを放置しておくことで発生しやすくなります。汗や汚れを養分として活性化してしまう常在菌がいます。例えば整髪料をつけて長時間髪を洗わなかったり、そのまま髪を洗わずに過ごしたりしてしまうと増加してしまいます。他にも、ホルモンバランスの乱れや不規則な食生活なども影響してきます。
脂性フケを減らすためにも洗髪は丁寧に実施し、生活習慣を整えるようにしましょう。
シャンプーを選ぶポイント~細い髪の場合
シャンプーを選ぶ際のポイントは、自分の髪に合っているかです。髪は、縦に割って断面図を見ると3つの層に分かれています。外側にあるのが髪の艶や外部刺激から髪を保護する役割をもつ「キューティクル」という層があります。キューティクルは魚の鱗のような形状をしており、何枚も重なって髪を保護しています。髪が太かったり丈夫だったりする人は、このキューティクル部分の層が厚くなっています。次にある層は「コルテックス」と呼ばれています。このコルテックスは、主成分はタンパク質です。髪の毛の太さやしなやかさに影響しています。髪の潤いや太さにも影響があるため髪をきれいに見せるための要素として重要な層なのです。最後にあるのは、「メデュラ」と呼ばれる部分です。イメージとしては、髪の芯に当たるような部分であり髪の太さに影響があると言われています。しかし、キューティクルやコルテックスと比べて謎になっている部分が多く現在も研究中と言われています。
自分の髪質を理解しよう
自分の髪の状態を把握するためにも髪質を理解することは大切です。髪質は、「髪の量」「髪の太さ」「硬さ」「柔らかさ」「ベタつきやすいか」「乾燥しやすいか」など分けることができます。他にも直毛かくせ毛かがあります。すぐにできる判断方法として、何本かの髪を手で触ってみましょう。ゴワゴワしていればキューティクル部分が少なくなっていてダメージを受けている証拠になります。髪質に合わせたヘアケアを実現するためにもまずは自分の髪質がどのようなものか理解しましょう。なぜ細い髪になってしまうのか
髪が細くなってしまう原因の多くは、ホルモンバランスの乱れやヘアサイクル周期の短縮、加齢による髪の変化などです。ホルモンバランスの乱れは、不規則な食事や睡眠不足、ストレスの増加など生活習慣の乱れが原因となります。仕事で忙しくて食事の時間がなかなか取れない、育児で自分のことにかける時間が少ないなど理由はさまざまあります。また生活習慣の乱れがストレス増加につながりAGAや円形脱毛症などになるといったケースも珍しくありません。
またヘアサイクル周期の変化も髪に影響を与えます。ヘアサイクルは、「成長期」「退行期」「休止期」に分かれて繰り返すことで髪が成長していきます。成長期は、髪が長く太く成長し、退行期には髪の成長が止まります。休止期には、髪が抜け落ち、また成長期に戻ります。
この成長期・退行期・休止期がホルモンバランスの乱れや生活習慣の悪化など影響を受けると期間が短くなってしまい、髪が短いまま抜け落ちてしまいます。髪が短いまま抜けるということは、十分な栄養が行かないからであり自然と髪が細くなっていきます。さらに進行すると薄毛や抜け毛などの髪のトラブルが多くなってきてしまうのです。
細い髪や枝毛猫っ毛のヘアケア方法
細毛は髪のボリュームが少ない状態、枝毛は毛先が分かれている状態、猫っ毛は細毛と同じ状態のことを指します。細毛の主な原因は、ホルモンバランスの影響や生活習慣の乱れなどによって引き起こされます。他にも元々髪が細い遺伝的なものや加齢による髪の機能低下などもあります。細毛をケアするためにもまずは自分の髪質を理解し、髪質にあったヘアケアを実践することが重要です。細毛になったからといっていきなり薬に頼ることは控えましょう。間違っていた場合さらに髪の状態や頭皮環境が悪化してしまう可能性があるからです。髪質を理解したら生活習慣を見直します。
食事を摂る時間が毎日不規則で、コンビニや添加物が多いものをとっているのであれば同じ時間に食事を摂るようにして、栄養が偏っているのであれば食事の後にサプリメントを取るなど工夫することがポイントです。サプリメントを取る際に気をつけたいのはあくまでサプリメントは食事の補助だということです。髪に必要な栄養は食事から摂取るようにしましょう。
続いて睡眠時間がどれくらいか見直します。仕事が忙しくて毎日しっかり取れないという人も多いかと思われます。その場合は、時間ではなく睡眠の質にこだわってみましょう。睡眠は、脳や体の機能を休ませるために必要な行為です。また睡眠時は、成長ホルモンが分泌されます。ヘアサイクルや髪の成長などもこのホルモンの分泌が影響しているのです。
良質な睡眠をするためにも、寝る30分前にはスマホやパソコンを操作しないようにしましょう。リラックス状態で睡眠を迎えることが質のよい睡眠につながります。
また熱いシャワーを浴びることも控えましょう。熱いシャワーは身体が目覚めてしまい、脳が覚醒してしまうからです。熱いシャワーを浴びるのであれば脳を活性化させる朝にすることをおススメします。また寝る環境は、温度の変化があまりないようにしましょう。温度の急激な変化は身体を冷やしてしまいます。お酒を飲み過ぎて睡眠時間を削るようなことも控えましょう。
ストレスもヘアケアで重要です。蓄積されたストレスは、身体の働きに悪影響を与えます。例えば血行がそのひとつです。ストレスが蓄積すると体内の血流が悪くなり、髪に栄養を送る機能が低下します。髪に栄養がいきにくいと髪が細くなったり、ヘアサイクル期間が短くなったりしてしまいます。またホルモンの分泌にも影響するためホルモンバランスが崩れてしまう可能性があります。
ストレスの影響は身体の働きに影響するだけではありません。ストレスが蓄積するとイライラしやすくなります。イライラは、抜け毛やAGA、円形脱毛症などにも発展してしまう場合があります。
ストレスがない生活というのは難しいですが、適度に発散したり、かかるストレスを軽減したりすることはできます。重要なのは、ストレスと上手に付き合うことです。人によってストレスの発散方法は違いますが、適度に運動したり、自分の好きなスポーツをしたりなど体を動かすことがストレスの発散や軽減につながります。
自分に合ったストレス解消法を見つけて上手に付き合っていきましょう。
ヘアケア方法のポイント
細毛やくせ毛のヘアケア方法はさまざまあります。例えば寝るときのポイントです。くせ毛は枕との摩擦も影響を与えています。枕は、髪や頭皮に負担のかからない素材を使ったものにしましょう。素材としてはシルクがおススメです。しかしすぐに用意できない人もいますので、枕をビニール袋で包み込んでみましょう。ビニールは表面がツルツルしており摩擦が少ないのです。髪や頭皮へのダメージも少なくなるためビニール袋を使うこともヘアケアにつながります。
髪の変化に気づけるようになろう
髪は加齢や季節で変化します。その変化を見極めることができれば髪のトラブルを早めに知ることができたり、ヘアケアを変更したりすることができます。年齢を重ねると、ホルモンの分泌が低下したり、髪が若々しくなくなったりします。他にも白髪が増えたり、フケが多くなったりなど髪の状態が変化したサインはさまざまあります。自分の髪の状態を毎日でなくてもいいのでこまめにチェックすることで髪のトラブルを回避できるのです。細い髪でもかっこいい髪型
細い髪で悩んでいる人の多くは髪のボリュームです。髪のボリュームがないため自分が試したい髪型が実現できないとあきらめてしまう場合があります。しかし、細い髪でもかっこいい髪型やおしゃれな髪型はできます。自分で好きな髪型にするためにも土台となる髪や頭皮のケアを充実させましょう。細い髪でもできるヘアスタイルの種類
細い髪でもできるヘアスタイルとしてあげられるのは、ショートやツーブロック、パーマを絡めたヘアスタイルです。ショートにする際のポイントはあまり短くなりすぎないようにすることです。短くし過ぎると髪のボリュームが少ないことが目立ってしまいます。ショートにする場合は、トップを短くし過ぎないようにして、サイドをしっかりと梳くようにしましょう。トップとバックのボリュームを残しつつ、整髪料をつけるときは髪を立てるようにセットします。これによりヘアスタイルが立体的になり髪のボリュームをコントロールすることができます。パーマをかける際は、根元からではなく、毛先やトップなど部分的にかけるようにしましょう。これにより自分でヘアスタイルを作るときも肌を持たせることができます。
細い髪の正しいシャンプーの仕方
髪のボリュームがない人は、毛穴がゆがんでいたり、加齢よって髪が変化していたりする場合があります。また季節の変わり目や乾燥している時期によっても変化します。そのためシャンプーは水分を維持しやすいものを選びコシやハリの低下を抑えましょう。細い髪に有効的なヘアケア方法
細い髪に有効なヘアケアとして髪に刺激が少ないものを使用しましょう。髪が細いということはキューティクルの層が薄くなっていることが多く、キューティクルの量を減らさない、はがさないようにするためです。髪の主成分であるタンパク質をサポートするためにもアミノ酸を多く含んだシャンプーを使うようにしましょう。頭皮もデリケートな部分ですので、指で強く頭をかいたり洗浄力が強かったりすると頭皮環境を悪化させます。そのため刺激が強くないヘアケア用品を選択することで健康的で丈夫な髪を目指すことができます。まとめ
細い髪で悩んでいる人は年々増えています。よくある悩みとして髪の量が少ない、くせ毛でなかなかヘアスタイルが決まらないといった人たちです。しかし、細い髪でも正しいヘアケアを実践すれば好きな髪型を実践することができます。ドライヤーで髪を乾かす際は、離して使い根元から毛先に沿って使用したり、シャンプーを刺激の少ないものにしたりなどしましょう。アミノ酸が豊富に入ったシャンプーに変えることはすぐに実践することができます。正しい知識とヘアケアを実践できれば髪の状態の変化や、自分に合ったシャンプーなどが見つけやすくなります。髪のトラブルで悩んでいる人は今一度自分の生活スタイルやシャンプーなど見直してみると変更できるポイントがあるはずです。