富士額におすすめのヘアアレンジとは|富士額とM字はげの違いもあわせて解説

人は生まれつきさまざまな特徴を持って生まれてきます。その中のひとつに『富士額』というものがあるのをみなさんはご存知でしょうか。富士額ではない方はあまり気にしたことがないかもしれませんが、実際に富士額であるがために悩んでいる方は大勢いるようです。しかし、富士額だからといって悪いことばかりではありません。富士額についてもっと理解を高めていただくために、詳しく解説していきたいと思います。

Hidada
久田 篤 監修
発毛診断士

目次

  1. 01美人の証と言われる富士額とはどのような額を言うのか
  2. 02富士額のコンプレックスを和らげる前髪のおすすめヘアアレンジ
  3. 03富士額とM字はげの見分け方
  4. 04富士額ではなくAGAを疑ったら
  5. 05まとめ

美人の証と言われる富士額とはどのような額を言うのか

富士額とは、前髪の生え際が富士山の形のようになっている額のことを言います。こめかみから生え際をたどっていくと、途中、額に向かって飛び出した部分があります。これは、生まれつきそのような生え際になっているはずです。では、そういった額にはどのような良いところと悪いところがあるのかを見ていきたいと思います。

富士額の良いところ悪いところ

富士額の良いところ

美人の証
富士額は、美人の証と言われています。それは、江戸時代ごろに、富士額が美人の条件のひとつとされていた名残なのではないかと言われています。その証拠に、浮世絵などに描かれた美人は富士額の女性が多く使われています。
縁起が良いと言われてきた
前髪の生え際の形が、富士山を逆さにしたときのような形になっているため、“富士山の稜線を額にもつ”ということで縁起が良いと考えられてきました。
日本髪に合う
富士額は、和装に似合うような日本髪がとても良く似合います。着物に合わせて、髪の毛をアップにしている姿はなんとも美しいものです。
結婚運が良いと言われてきた
富士額の方というのは、比較的額が狭い方が多いようです。額が狭いと聡明さが感じられないため、“余計なことは考えない女性”、“おとなしい女性”として結婚に向いていると言われた時代があったそうです。

富士額の悪いところ

生えくせのせいで上手くセットできない
多くの富士額の方が悩んでいる生えくせ。前髪が浮いてしまったり、全く違う方向に向いてしまったりと扱うのがとても難しく、コンプレックスに思っている方も少なくないようです。
M字はげだと勘違いされる
前髪の生え際がM字型に後退していくM字はげ。富士額の生え際の形がMのようになっていることから、男性の方は特に、M字はげと勘違いされることが多いようです。

富士額のコンプレックスを和らげる前髪のおすすめヘアアレンジ

前にも述べたように、富士額だと髪の毛のセットが大変だという意見が多数見受けられました。そんな方に、少しでもコンプレックスを和らげてもらえるよう、富士額と上手く付き合うための方法をご紹介していきたいと思います。

富士額が目立たない前髪の作り方

厚めの前髪

本来の前髪よりも深い位置から前髪を作り、前髪に厚みを出す方法です。厚めの前髪にして重みを出すことで、富士額特有のわれやすい前髪を軽減することができます。今まではわれてしまってできなかったパッツン前髪も可能になります。しかし、丸顔の方は余計に丸顔に見えることがあるので気をつけてください。前髪の幅を狭くするなど、工夫が必要です。

ななめの前髪

長めの前髪をななめに流すスタイルです。こちらも前髪の量は多く厚めにしてください。生えくせを直すようにドライする必要がありますが、パッツン前髪よりはこちらのセットの方が楽です。斜め前髪は、比較的どんな顔の形にも似合うのでとてもおすすめです。

富士額でもおすすめヘアアレンジ

前髪パーマ

真っ直ぐ下ろそうとしてもくせが隠せない方は、いっそのことそのくせを利用したパーマをかけるという手もあります。パーマで動きをつけただけでぐんとアレンジがしやすくなり、スタイリッシュにも見えるのでおすすめです。その際は、前髪を長めにとっておきましょう。

編み込み

前髪部分を編み込んで固定する前髪アレンジです。きつく編み込むのではなくゆるめにふわっとさせるのがポイントです。編み込んでしまえば、せっかくセットした髪の毛が風などに吹かれてわれてしまうといったこともないので、前髪を気にせずに過ごせます。

ピン止め

前髪を斜めに流してピンで留めるだけのシンプルなヘアアレンジです。編み込みがうまく出来ない方にもおすすめです。アレンジする前に一度髪の毛を濡らして、クシュクシュともみながらブローするとアレンジしやすい前髪になります。

富士額を利用したヘアアレンジ

ワンレングス

ワンレングスは、今までご紹介してきたヘアアレンジとは打って変わって、富士額をあえて見せるヘアースタイルです。富士額をコンプレックスに感じている方には少しハードルの高いヘアースタイルになるかもしれませんが、富士額のくせを自然な形で活かせる上にセットが簡単なのがとても魅力的です。前髪がないためサイドに髪の毛の重みがくるので、縦長効果で丸顔の方にもおすすめです。年齢なども関係なく、幅広い世代に好まれているヘアースタイルとなっています。

アップバング(かきあげ前髪)

分け目を大胆に横からとり、立ち上げるようにふんわりさせたヘアースタイルです。セットが簡単で、額が出ることで縦長に見える効果があるため、額が狭い人にもおすすめのヘアアレンジです。根元を立ち上げるコツは、洗髪後のドライヤーの際にセンターで分けてブローするのではなく、どちらかサイドから流すようにして分け目をなくします。このブローをしっかりと行わないと、富士額の方は生えくせが強く崩れやすくなってしまうので要注意です。

富士額とM字はげの見分け方

富士額の男性の方は、もしかしたらM字はげなのではないかと心配になる方もいるのではないでしょうか。実際に富士額だと思って安心していたら、M字はげが進行していた…なんていう例もあるようです。そんなことにならないように、富士額とM字はげの違いをしっかりと把握して、ヘアチェックをする習慣をつけましょう。

富士額とM字はげの違い

富士額

富士額は、その名の通り富士山に似た形なので、角度が緩やかでハート型のような形をしています。頭皮に向かって深く剃り上がっているような感じではなく、緩いカーブを描いたような生え際であれば富士額と判断して良いでしょう。また、富士額は生まれた時から変わらないものなので、大人になってから急にそのような額になるようなことはありません。

M字はげ

一方、M字はげはこのような特徴があります。

・生え際が徐々にM字型に後退していく。
・進行すると剃りこみのように深くなる。
・抜け毛が増えて、細かく短い毛しか生えなくなる。

前にも述べたように、富士額は大人になって突然なることはありません。したがって、大人になってから気になりだしたものは、富士額ではなくM字はげの症状だと考えて良いでしょう。

M字はげの原因AGA(男性型脱毛症)とは何か

M字はげの原因にAGAと呼ばれる男性型脱毛症があります。

症状

AGAの初期症状には、『額の生え際が後退してきた』『頭頂部の髪の毛が薄くなったきた』などのような“薄毛”です。しかし、ある日突然薄毛になるわけではありません。AGAの初期症状には以下のようなものが上げられます。

・抜け毛の量が増える
・髪質が細く柔らかくなる
・髪の毛のハリが感じられなくなる

このような症状があったら要注意です。こういった症状にいち早く気付くためにも、毎日しっかりと自分の髪の毛に触れて、セルフチェックをすることが大切になってきます。

発症年齢

AGAは主に思春期以降に発症します。年齢が上がっていくにつれて発症者の割合が増えていく傾向にあるようです。20代から徐々に発症者が増えていき、なんと30代では、5人に1人の割合でAGAを発症しているという報告もあります。
『まだ若いから大丈夫』はAGAの早期発見を遅らせることになりかねないので要注意です。

参考

特徴

AGAで薄毛になる部位は『前頭部(額)の生え際』と『頭頂部』という傾向にあり、基本的に側頭部や後頭部は薄毛にならないといった特徴があります。『前頭部』と『頭頂部』どちらか一方に現れる場合もありますが、両方に現れる場合もあります。

・前頭部の薄毛
・頭頂部の薄毛
・前頭部、頭頂部の両方の薄毛

この3パターンに分けられます。

富士額ではなくAGAを疑ったら

AGAになった場合、昔は諦めるしか諦めるしか方法はありませんでした。ですが昨今、薄毛になるメカニズムや治療法の研究が進んだおかげで、治療して改善させることができるようになりました。AGAの治療を専門とするクリニックも増えてきています。そこで、富士額ではなくAGAを疑ったらその後どうするかを紹介していきたいと思います。

AGAは早めの対策が大事

AGAを疑った場合、放置するのではなく早めの対策が必要になってきます。放置すれば進行していくばかり。AGAは、進行してから戻す方が何倍も難しく時間がかかってしまのです。

対策と改善法

治療
AGAを疑ったら、まずはすぐに病院に行き医師の視診を受けましょう。素人の判断ではなく、専門医にしっかり診断してもらわないことには始まりません。そして、AGAと診断された場合には治療を開始する。それが、AGAの進行予防や改善に近づける最良の方法です。
AGAは基本的に『皮膚科』で診察を受けることが可能です。また、『脱毛症専門外来』や『AGA専門クリニック』などもあります。そこで、AGAと診断されたら治療を行うわけですが、現在日本で行われている治療には以下の3つの治療法があります。

・外用薬
・内服薬
・自毛植毛

主な3つの治療法について、詳しくはこちらをご覧ください。

参考

頭皮環境を整える
AGAの人も、まだそうでない人も、健康な髪の毛を守るためには頭皮環境を整えることがとても大切です。頭皮や髪の毛を傷めないようにするためにも、毎日使うシャンプーというのはとても重要なものになってきます。では、頭皮や髪の毛を健康に保つための正しいシャンプーの方法を紹介していきたいと思います。
まず、シャンプーをする前には、必ずブラッシングをして髪の毛のからまりを取り除いておきましょう。その後、お湯はぬるめにして、地肌をしっかりとすすいでいきます。それが終わったら、いよいよシャンプーをしていきます。その際、シャンプーを直接地肌につけるのは刺激が強いため、手のひらでしっかりと泡立ててから髪の毛につけます。頭皮を洗う時は爪などを立てたりせず、指のはらの部分を使ってマッサージするように優しく洗っていきます。すすぐ際は、シャンプーの流し残しも頭皮や髪の毛のダメージにつながってしまうので、しっかり流し残しがないようにすすぎましょう。
生活習慣の見直し
頭皮と髪の毛の健康を整えるには、健康的な生活習慣を心がけることが大切です。健康な生活を送ることが、頭皮や髪の毛の健康にもつながり、間接的にAGAの症状への対策となるのです。では、健康のために心がけるべき生活習慣を確認していきましょう。

1) バランスの良い食生活を心がける
これは何事にも言えることですが、食事は健康をつかさどるためにとても大切なものです。人間は食べ物から栄養素を直接体に取り入れています。そのため、食生活のバランスが崩れるとたちまち健康にも影響してくるのです。もちろん、頭皮や髪の毛の栄養素も食事で取り入れています。したがって、それらの健康のためにもバランスの良い食生活を心がけるのは必須と言えるでしょう。

2) 禁煙をする
タバコの煙に含まれている成分『ニコチン』は、人体に害のある物質としても良く知られていますが、ニコチンは頭皮や髪の毛の健康にも影響を及ぼすと言われています。
ニコチンは、血管を収縮させ血行を悪くする働きがあり、血行が悪くなると髪の毛を作る細胞は酸素不足・栄養不足になって本来の力が発揮できなくなってしまうのです。

3) 睡眠をしっかりととる
人は睡眠中に『成長ホルモン』を分泌します。“寝る子は育つ”とは良く言ったもので、子供の発育に深く関係するホルモンとしても良く知られています。しかし、大人になったら全く分泌されないというわけではありません。成長ホルモンは20歳を境に徐々に分泌量が減り、40代になると20代のころに半分以下になると分かっています。この成長ホルモンには、髪の毛を構成するタンパク質の合成を促進する作用があります。そのため、睡眠と髪の毛の健康には深いつながりがあることがわかっているのです。したがって、髪の毛の健康のためにも、質の良い睡眠をとるように心がけましょう。

4) ストレスを溜めないようにする
ストレスは万病のもとと言われているように、ストレスのためすぎはさまざまな健康被害を及ぼします。AGAとストレスの直接的な関連性は、まだ明らかになっていませんが、
ストレスが『自律神経の乱れ』を引き起こすことは良く知られています。自律神経の乱れは『毛母細胞』への血行不良につながる恐れがあります。また、自律神経が乱れると良質な睡眠をとることが困難になることがあります。頭皮や髪の毛に直接的な関連性はないにしろ、ストレスはためないに越したことはないでしょう

まとめ

富士額は、さまざまな工夫の仕方でコンプレックスではなく魅力のひとつに変えることができます。富士額だと思っていたらAGAだった…ということさえないようにすれば、立派な個性で決して恥ずかしいことではありません。ただ、実際にAGAと見分けがつかない場合もあるでしょう。その場合はこの記事を参考にしていただければと思います。
Hidada
久田 篤
発毛診断士

プロフィール

日本臨床医学発毛協会認定の発毛診断士。自身も薄毛で悩んだ経験から育毛業界に参入、育毛剤やシャンプーの研究開発に携わる。また、育毛開発プロデューサーとして薄毛に悩む顧客に対し、多くの発毛成果を上げ様々なニュースサイトで取り上げられる。美容室コンサルタント、育毛コンサルタントという顔もあり、過去の発毛実績を基に『最後に読む育毛の本』を出版。久田篤のブログ:髪フサフサ.com(http://husa-husa1ban.com/