薄毛になるメカニズム
ワックスなどの整髪料の使用による薄毛について理解するために、薄毛になってしまう原因やメカニズムについて理解する必要があるでしょう。どのようにして髪は抜けてしまうのでしょうか?髪の発毛の仕組み
まずは髪が生えてくる仕組みについて解説していきます。髪は生えては抜けるを繰り返している、ヘアサイクルについて
髪は絶えず生えては抜けるサイクルを繰り返しています。人の髪の毛は一日に約100本ほど抜けると言われています。シャンプーをしているときや、寝て起きたときに枕に抜け毛がついていたり、髪をくしや手でかき上げたときなどに気づくことがあるかと思います。これは健康な髪や頭皮を持つ人でも起こり得ることです。この髪が生え始めてから抜けるまでのサイクルは約4~5年の周期で行われます。そのサイクルの過程では最後には退行期と呼ばれる髪の成長が止まり毛根部分が委縮する期間、髪が抜けるのを待ち、その奥で新しい髪の毛が発毛の準備をする休止期を経て新しい髪の毛に押し出されるようにして脱毛します。
発毛には頭皮環境をいい状態に保つことが重要
髪の毛はどのようにして伸びているのでしょうか?髪の毛は頭皮を境にして頭皮の奥に埋まっている部分を毛根部分、頭皮の外に出ている部分を毛幹部分と分けることができます。髪の毛が伸びるとき、この頭皮の外に出ている部分である毛幹部分や毛先が伸びていると勘違いしている人も多いことかと思います。しかし、実際には頭皮の外に出ている部分は細胞が死んで角質化した部分です。そのためにダメージを受け劣化することはあっても成長することはありません。
では、どこで髪の毛は成長しているのでしょうか?
それは毛根部分です。毛根部分には髪の毛を作る組織があり、そこにある毛乳頭が頭皮からの栄養を吸収して毛母細胞と呼ばれる組織へ供給し、毛母細胞が髪の毛を押し出すようにして細胞分裂、増殖しながら出来た細胞が角質化していくことで髪の毛は伸びていきます。
なぜ薄毛になるのか
ではどのようにして薄毛になるのでしょうか?様々な要因によって髪と頭皮はダメージを受ける
髪や頭皮は様々な要因によってダメージを受けます。日々の日差しによる紫外線の影響や頭皮から分泌される過剰な皮脂、食生活や生活習慣の乱れ、間違ったシャンプーやヘアケア、スタイリングやスタイリングの後ケアを怠ることなど多くのことが髪と頭皮には悪影響を与えます。特に頭皮へのダメージが深刻になると薄毛は進行しやすくなります。頭皮環境の悪化とヘアサイクルの乱れ
先ほど髪の毛は頭皮で作られるということをお話ししましたが、この頭皮へのダメージは髪の毛にとって、とても大きいものです。頭皮は他の部分の皮膚と基本的には同じ構造をしていますが、他の部分の皮膚に比べ、保湿機能が低く、水分量も少なく、皮脂腺や汗腺が多くあるために皮脂や汗で汚れやすく、とてもデリケートでダメージを受けやすい部分でもあります。食生活が乱れ、油分が過剰に分泌されたために毛穴が詰まったり、運動不足やストレス、喫煙などによって血行が悪くなったりすると頭皮の機能や髪が生える力が弱くなってしまいます。そうした場合、発毛のために行っているサイクルが乱れて早い段階で髪が抜けてしまったり、抜けた後の髪の発毛が遅くなってしまいます。この状態となったときに薄毛となってしまいます。
ワックスと薄毛について
ここまでで髪の毛が発毛する仕組み、薄毛となる過程について理解できたことかと思います。では、ワックスなどの整髪料が髪にどのような影響を及ぼすのか詳しく見ていきましょう。
髪をセットするワックスやスプレーなどの成分について
髪をセットするための整髪料はどのような成分でできているのでしょうか?現在手に取ることができる整髪料は手に取ったときの形状から整髪力の強さ、ツヤの出方や質感など様々な種類のものがあります。これらの整髪料には分量のバランスなどに違いはありますが、主に、髪の毛を覆いスタイリングをキープする樹脂や糊状の成分、髪の毛をしっとりさせて髪の毛の広がりを抑える保水効果のある成分、髪の毛の表面に油分を馴染ませることで髪を滑らかにして髪同士の摩擦を抑える保脂効果のある成分が入っています。
乾燥や毛穴のつまりなどに注意が必要
スタイリング剤は正しい使用やケアをしないと薄毛の原因となることもあります。では、ワックスが髪の毛にとって悪影響を及ぼす場合はどのような場合でしょうか?ワックスなどの整髪料が髪の毛や頭皮に及ぼす悪影響として注意したいのは髪の毛に与える影響と頭皮の毛穴のつまりによるものです。髪の毛に与える影響としては髪に滑らかさや柔軟性を持たせるために含まれている界面活性剤と呼ばれる成分によるもので、髪の毛からタンパク質を奪い枝毛や細い髪の要因となってしまいます。
頭皮への影響としてはスタイリング剤を使用することで、粘着力を増した髪の毛にゴミやホコリなどの不純物がついてしまい毛穴のつまりの原因となってしまいます。また整髪料自体によって頭皮の毛穴が覆われてしまったり、つまりの原因になることも考えられます。
正しいスタイリングの方法
ワックスなどのスタイリング剤が髪や頭皮にとって悪影響を及ぼす場合があることについてわかりましたが、どのような点に気を付けて使用すれば良いのでしょうか?スタイリング剤をつける前にベースをしっかり作る
髪や頭皮にとって整髪料を付けすぎないことはとても重要なことです。できればキャップなどのアイテムで整髪料をつけなくてもよいコーディネートをしたり、ちょっとの外出ではつけないなど、なるべくつけないようにしたいところですが、つける際にはつけすぎないことが重要です。どのようにすればつけすぎずに済むのでしょうか?
それは整髪料をつける前のベースづくりをしっかりとすることで改善することができます。整髪料を使用するときはまず、濡れた髪をしっかりとタオルでドライして、ドライヤーで乾かしながらベースとなる形を作り、ボリュームを出したいところを根元からしっかりと立ち上げるようにします。