薄毛で前髪のスタイリングが上手くいかない男性向けのセットのコツ|生え際が目立たない髪型アレンジとは

薄毛やハゲの程度は人によって異なりますが、ヘアスタイルを気にしている人にとっては前髪の薄毛はかなり避けたい状態かと思います。しかし薄毛の原因は様々あって、どんなに気を付けていても男性にとってはいつかはやってくる可能性が高いのも事実です。
そこで今回は前髪の薄毛に悩まされている方のために、薄毛を上手く隠せるヘアスタイルを紹介いたします。ヘアスタイルの紹介だけでなく薄毛の原因や対策なども説明していきますので、薄毛に悩んでいる方はぜひ読んでいってください。

Hidada
久田 篤 監修
発毛診断士

目次

  1. 01前髪が薄毛になる原因
  2. 02薄毛で前髪が決まらない時のセットのコツ
  3. 03前髪が薄毛でも目立ちにくい髪型
  4. 04前髪の薄毛が逆に目立ってしまう髪型とは
  5. 05男性用の前髪エクステやウィッグ
  6. 06前髪の薄毛を予防・改善するケア方法
  7. 07生え際に産毛もない状態では前髪復活は期待薄?
  8. 08まとめ

前髪が薄毛になる原因

前髪が薄毛になる、生え際が後退していく原因はいくつも存在します。
遺伝的な要因、生活習慣や健康状態、日々のシャンプーの仕方などいくつも存在しています。
そのため何か1つの原因に絞って対策するというのは効果が薄いとされていて、薄毛対策を行う際にはそれぞれを並行して行う事が主流になっています。

ここではまず、その前髪が薄毛になる原因をいくつかご紹介します。自分の薄毛の原因がどれかを探る事も大事ですが、1つに絞る事なく満遍なく対策を行っていくようにしましょう。

男性ホルモンの影響

AGAでは男性ホルモンであるDHTが関係して薄毛が進行していると言われています。DHT(ジヒドロテストステロン)は毛乳頭細胞という発毛に関係している細胞に働きかけて、髪の毛の成長を阻害してしまいます。
これによって髪の毛の成長が本来よりも短くなってしまい、1本1本が細く短くなったり、抜け毛が増えてしまって薄毛になるというわけです。

男性ホルモン自体は体の中に存在していて、男らしい身体つきを作る上で欠かせない存在ですので、男性ホルモンが必ずしも悪いわけではありません。毛乳頭細胞の中に男性ホルモンと結びついて髪の毛の成長を阻害するDHTへと変化する酵素があるため、薄毛に男性ホルモンが関わっているのです。

遺伝の可能性

昨今では薄毛が遺伝で受け継がれるというのも可能性の1つ程度にしか考えられていませんが、もちろん可能性としてあり得るのでここで紹介しておきます。親族に薄毛の方がいる場合に、自分も薄毛になる可能性が高くなるのだと思ってください。
遺伝で薄毛が受け継がれる場合、染色体の関係で母方の父親、つまり自分から見て母方の祖父が薄毛の場合受け継がれる可能性が高いとされていました。昨今は他の遺伝子も薄毛に繋がっている事が分かってきているので、母方の父親が薄毛じゃないからと言って油断しないでください。
しかし基本的に薄毛になりやすくなる体質が受け継がれるだけであって、必ず薄毛になる事が決定するわけではないので、対策次第で薄毛が改善される事があると覚えておいてください。

加齢による薄毛

薄毛は純粋な加齢によって進む事があります。当然ですが年齢を重ねると全身が衰え、髪の毛の健康状態を維持する事が難しくなってきます。
髪の毛には作る元となる細胞(毛包幹細胞)があり、これが年齢を重ねると共に少なくなっていき、頭部全体の髪の毛が薄くなる事に繋がっていきます。
これがいわゆる「老化による薄毛」です。
頭皮全体の髪の毛が薄くなっている高齢者の方をよく見かけますよね。もちろん、加齢による薄毛にAGAを合併することもあり、その場合は頭頂部や生え際の薄毛がより目立つような見た目になるでしょう。

AGAの原因について詳しくは「【AGAの原因について】原因物質「DHT」が薄毛スイッチを入れる仕組みから遺伝やストレスの影響・女性のAGAまで」をご参照ください。

薄毛になりやすい環境が揃っていないか確認

ここまでは体質的な、先天的な要素だったり、加齢という誰にでもいずれはやってくる原因をまとめて紹介しましたが、ここからは薄毛になりやすい環境の紹介になります。薄毛の原因には後天的な、つまり日常生活の過ごし方や環境が関係している事もあるわけです。

例えば喫煙。
タバコに含まれる体にとって悪い成分の中には、血行不良を引き起こす物もあります。
髪の毛は血液から栄養を送ってもらって健康状態を維持しているので、血液の流れが悪いと当然栄養も届きにくくなるので、悪影響を与えやすいです。
この血行不良は薄毛の原因となる事が多く、また血行不良自体も様々な原因で起こり得ます。
運動不足だったり、偏った食生活だったり、また仕事でストレスが溜まっていたりしても血行不良は起こります。
薄毛の原因が多いのはこの血行不良が起こる原因が多いからとも言えます。

加えて、前髪の薄毛の場合は目の疲れも関係してきます。
目を酷使しているとこめかみ周辺の筋肉にコリができてしまい、血管を圧迫する可能性が出てきます。血管を筋肉で圧迫すれば当然血流は悪くなるので、髪の毛に栄養が行き届かなくなってしまいます。
目の疲れは近年特に注意されるようになりました。
これはパソコンやスマートフォンの普及が関係しています。夜寝る前に横になりながらスマホの画面を見て操作している方は特に注意しましょう。

薄毛で前髪が決まらない時のセットのコツ

薄毛の状態になってしまうと中々思うように髪型が決まらずに困っている方が多いと思います。今まで通りにセットするのも難しい上に、場合によっては前髪が薄くなっているのが目立つセットになってしまっている事もあります。
ここからはそんな前髪が薄毛の状態でも薄毛とバレない、むしろ普段以上にオシャレに見えるセットのコツをご紹介します。

ドライヤーでブローする

髪型をセットする場合であれば洗髪の必要はありませんが、とにかくまず髪の毛を1度濡らしましょう。
髪型を固定するためにスプレーなどを利用する事がありますが、そもそも髪の毛にボリュームを持たせたり、良い状態で固定するためにもまずは濡らして髪形を作っていきます。

髪の毛全体を濡らした後で、まずは水気を拭き取ります。
この時、頭皮に水分が残ると頭皮環境を悪くする原因になってしまうので、頭皮には残らないようしっかりとタオルで拭き取るようにしてください。

水気を取ったらドライヤーでブローしつつ、髪をボリュームアップさせていきます。
ボリュームアップさせるのはトップから後頭部にかけての髪がメインになります。
前髪の生え際が後退しているので、そのままの状態でセットするとどうしても前髪の隙間からおでこが見えて薄毛のように感じられてしまいます。トップの位置を後ろにずらす事で前髪の隙間からおでこが見えない様にすると、ぱっと見の印象がかなり変わります。

ボリュームアップさせるためには髪の毛を軽くつかんで根元にドライヤーの風を当てます。
かけた後に数秒つかんだままで放置して、冷ましてから手を放します。
これだけでも髪が上向きに立った状態で固定されて、全体的にボリュームアップさせる事ができます。トップから後頭部の髪に対してこのようにブローでボリュームアップさせていきましょう。

スタイリング剤の使い方

薄毛を隠すためにはワックスなどのスタイリング剤の存在は欠かせません。
髪型をしっかりと整えたとしても固定させる物が無ければ、ちょっとした風でも髪形が崩れてしまいます。
ただ、中にはワックスを使うと余計にハゲるのではと心配している方もいるかと思います。
確かにワックスは使い方を間違えると薄毛の原因になります。
頭皮に直接つけてしまえば毛穴の詰まりの原因となって、髪の毛が細くなって次第に抜け毛が増えるようにもなります。
また夜にお風呂に入るのを面倒臭がって長時間ワックスが付いた状態で放置すると、徐々に汗などでワックスが髪の毛から頭皮へと移っていくので、これも同じように毛穴の詰まりを作る事になります。
このようにワックスなどのスタイリング剤が薄毛の原因になる事はありますが、それはあくまでも使い方を間違えた時だけです。適切な使い方をしてしっかりと洗い流していれば問題ないので、その点だけしっかりと注意するようにしましょう。

合わせ鏡で細部を確認しながら整える

ドライヤーのブローでボリュームアップした髪形をスタイリング剤で固定していくわけですが、当然後頭部付近の髪にも付けていきます。しかし自分の目だけでは後頭部の髪を直接見る事はできません。
ワックスなどは頭皮に付けないように気を付ける必要がありますし、ちゃんとボリュームアップした髪形になっていなければワックスを付ける意味も薄れてしまいます。
なので髪形をセットする時は合わせ鏡でしっかりと見ながらワックスを使うようにしましょう。頭皮に付けないように気を付ける、しっかりとボリュームアップしている事を確認するためにも、面倒だと思わず手鏡を持って整えてください。

スプレーで仕上げる

ワックスでも髪形はある程度固定されますが、万全の状態にするためにスプレーを使ってさらに髪形をがっちりと固定させます。
ボリュームアップさせた状態というのは髪が重力に逆らっている状態ですので、やはり何らかの補助がないと時間と共にボリュームダウンしてしまいます。
特に前髪は薄毛の状態ですので、ちょっと崩れるだけでも薄毛だとバレてしまう危険性を持っています。スプレーで仕上げる事も大事ですが、頭皮にペタッとくっついた状態だと髪形としてカッコよくないので、髪と頭皮の間に指を入れて立体感を出した状態で固定させましょう。

もちろんスプレーが目に入ると危険ですので、手のひらで壁を作りつつスプレーを使いましょう。一気に全体に広げてかけるのではなく要所要所に細かく使っていくのもコツの1つです。

トップから後頭部にかけてボリュームを持たせて前髪も生え際から横に流す形で固めると、トップから前髪までの長さが違和感なく感じられるようになります。
前髪の薄毛はトップとの距離の対比で分かりやすくなっているので、そこを誤魔化すだけで意外とバレなくなります。

寝る前に汚れを落とすこと

先ほども説明しましたが、ワックスなどのスタイリング剤に固定させるためのスプレーを利用したら、必ずその日中には洗い流すようにしてください。
スタイリング剤を付けた状態で放置すると薄毛の原因になってしまいますので、今よりさらに薄毛が進行する事になってしまいます。汚れを落とすのと同じように、シャワーのお湯ですすぐ時間をしっかりと取るようにしてください。
シャンプーももちろん大事ですが、シャンプーの時間を長く取ると今度はシャンプーの成分が頭皮に悪影響を与えるようになってしまうので本末転倒です。
ぬるま湯でしっかりと洗い流すようにしましょう。

前髪が薄毛でも目立ちにくい髪型

それではここからさらに具体的に前髪が薄毛でも目立ちにくい髪形について説明していきます。
結構意外に思われる方が多いのですが、前髪の薄毛を目立たなくさせるためにはショートヘアがお勧めです。セットのコツの所でも触れましたが、前髪の薄毛は生え際の後退が目立っているのが問題なのです。
全体的にボリュームアップする、もしくは逆に全体的にボリュームダウンさせる事で生え際の後退を目立たなくさせる事が1番効果的になります。
生え際は周りの髪の量によって受ける印象が大きく異なる事を覚えておきましょう。

思い切って額を出す

前髪に隠された状態から額が見えると「あれ、この人ハゲてる?」と思われてしまいがちです。生え際から髪の毛が垂れていて、その長さによってハゲているかどうかを判断されてしまうため、隠そうとしていると逆に目立ちやすくなっています。
生え際が後退しているかどうか分かりづらくするためには、むしろ額を見せた方が効果的です。もちろんサイドやトップとのボリュームのバランスが大事になりますので短髪にする事になりますが、このほうが薄毛だと思われにくいです。
単純にショートヘアの人と言う認識で終わるのです。

サイドと襟足のボリュームをおさえる

すでに触れていますが、全体的にボリュームが多いと薄毛になっている場所が目立ってしまうので、前髪が薄くなってきている場合はサイドと襟足もそれに合わせる形でボリュームを抑えましょう。
急に短髪にしたとしても薄毛を隠すためと思う人はまずいないので、前髪の薄毛を目立たなくするためには全体的にボリュームを少なくするのをお勧めします。

おすすめの髪型

額を出したり全体的なボリュームを抑えたりと前髪の薄毛を隠す方法はいくつかあります。
しかし美容院でカットやセットしてもらう際に一々細かく指示するのは気が引けるという人もいると思います。
そこで簡単にこんな髪型にしてくださいと言い切れる髪形をご紹介します。

ツーブロック

ツーブロックアシメトリ
画像提供:九もん Hair Studio

髪を大きく2つのブロックに分けてセットする髪形です。それぞれのブロックの境目が結構目立つため、薄毛をボカすのに便利な髪型と言えます。
中にはサイドを刈り上げて、トップを際立たせるクールツーブロックという髪型もあります。こちらは前髪が薄くなっていてもできる髪型なのでお勧めの髪形の1つになります。
他にも様々なツーブロックがありますので、美容師さんと相談しながら決めると良いですよ。

ソフトモヒカン

ソフトモヒカン
画像提供:九もん Hair Studio

モヒカンというと漫画の不良の髪形というイメージがあるかもしれませんが、ソフトモヒカンはおしゃれな髪型の1つでもあります。薄毛を目立たなくさせるだけでなく、おしゃれにも気を使いたい人にお勧めの髪形になります。
サイドを短くトップを目立たせる、前髪の薄毛隠しの基本のような髪型でもありますので、美容師さんに薄毛の事も伝えればより丁寧にカットしてくれますよ。

坊主

ビジネス坊主
画像提供:九もん Hair Studio

思い切って坊主にするのももちろんありですが、最近の髪形では坊主も1つのセットの形になっています。実際には坊主のヘアスタイルでもトップには髪を残していますので、丸々髪の毛を剃るというわけではありません。
シャンプーやドライヤーなどのヘアケアをできる限り最小限にしたい人にお勧めの髪形です。

パーマ

サイドのボリュームを抑えてトップを目立たせるのが前髪の薄毛を隠すには効果的なわけですが、実はパーマもこれに当てはまります。パーマは髪の量が少ない人がボリュームアップ目的で行う事もあるので、当然薄毛を隠す時にも有効活用できます。
あまり大っぴらにパーマがお勧めと言えないのは、パーマで使用する専用の液が頭皮と髪の毛の健康にあまり良くないからです。
つまりパーマをする事で薄毛が進行する可能性が高くなります。
もちろんパーマをかける周期を長くするなどの対策をすればそうそう薄毛の原因にはなりませんが、そういったリスクがある事は覚えておきましょう。

ヘアカラー

カラーを付けて薄毛による変化を色による変化で誤魔化す対策です。
髪にどうしても視線が向いてしまうのであまりお勧めしませんが、一応方法の1つとして紹介しておきます。
そうでなくともカラーリングは髪の毛を痛める原因になりやすいので、薄毛の方がやるには少しリスクが高い方法になります。髪質や頭皮状態によっても向いている向いていないがあるので、やる場合は必ず美容師さんと相談した上で行いましょう。

メガネや小物を活用する

薄毛対策としてはメガネなどの小物を使う事も有りになります。
これはつまり薄毛の部分に目が行かないように、別の場所に視線を誘導させるわけです。
普段メガネを付けていないなら伊達メガネを付けたり、髭を伸ばしたりするのも有りです。
もちろん他人が不快に思わないようにする点だけは守るようにしましょう。目立てば良いというわけではありませんよ。

前髪の薄毛が逆に目立ってしまう髪型とは

前髪の薄毛を隠す髪形を紹介してきましたが、もちろん逆に目立ちやすい髪形も存在します。
髪型で失敗をしないためにもどんな髪形がNGなのかここで説明していきます。

前髪を下ろすとスカスカに

生え際が後退しているため、その地肌を隠そうと前髪を下す人がいますが、これは逆効果です。前髪を下すとその隙間からどうしても地肌が見えてしまいます。
髪の毛で額を隠しているのだと感付かれやすいため、結果薄毛なんだなとバレてしまいます。
特に前髪の薄毛というのは生え際か後退するだけでなく、1本1本が細くなったりそもそも本数が少なくなっています。つまり額を隠せるだけの毛量が残っている事はまずあり得ません。
下手に隠そうとすると逆効果である事を覚えておきましょう。

サイドだけ伸ばすとバランスが悪い

前髪の薄毛隠しにはサイドを短くしてトップを目立たせる事がお勧めと再三言ってきていますので、当然ですがサイドだけ髪の毛を伸ばすというのはNGです。前髪が薄くなっているのにサイドのボリュームが増えれば当然バランスが悪く、見栄えも悪くなります。
このアンバランスな髪型を見た時、どうしても薄い部分に目が行ってしまいがちです。
髪の毛の場合は多い所よりも少ない所に目が行きやすくなります。これは本来見えるはずのない頭皮が見えるようになっているからと考えられます。
なのでサイドだけ伸ばすと余計にその地肌が見えている前髪に視線を集める事になってしまいますので、絶対に避けてください。

男性用の前髪エクステやウィッグ

前髪の薄毛を隠す方法はもちろん髪形だけではありません。エクステやウィッグを使う事でも薄毛を隠す事は可能です。
どちらかと言えばむしろ薄毛対策としてこれらを検討しておく事は割と大事だったりします。
薄毛の進行を阻止する、改善させる方法はいくつかありますが、基本的に効果が目に見えて実感できるのは半年後です。
ヘアサイクルの関係上これ以上に早い期間で髪の毛が生えてくる事はほとんどないため、対策をしてもすぐには薄毛が直りません。その期間中に即効性のある対策として、エクステやウィッグはお勧めです。

メリット

エクステやウィッグを使うメリットは先ほども説明した即効性がまず1つ挙げられます。
手軽にできる上に頭皮環境や髪質が関係しないので、ある程度の毛量があれば誰でも付けられる簡単さもメリットの1つになります。
またかつらと違ってピンポイントでの対応が可能なため、薄毛が局所的に発生している場合非常に有効的です。育毛や発毛は毛の成長を促進しているだけであって、どこの毛が成長するか指定できないため、場合によっては髪の毛以外の毛が濃くなる事もあります。
そういった弊害がないのもエクステやウィッグのメリットになります。

デメリット

デメリットとしては、そもそもある程度の髪の量が無いと付ける事すらできない点です。
メリットの部分でピンポイントで付けられると話しましたが、実際にはピンポイントでしか付けられないが正解です。
頭皮全体が露出しているような薄毛は、エクステなどでの対策が不可能というわけです。
またエクステ自体のメンテナンスが手間になります。自宅の近所にメンテナンスの出来る場所があれば良いのですが、遠方になってしまうとそのメンテナンスの手間もデメリットになり得ます。
エクステやウィッグはすぐに簡単に薄毛を隠せる物ではありますが、万能というわけではないので、しっかりとメリットデメリットを踏まえた上で使用するか決めるようにしてください。

前髪の薄毛を予防・改善するケア方法

ここまでは前髪の薄毛に対して髪形、ヘアスタイルでの対策をご説明しました。
ここからはそもそも前髪が薄くならないための対策について触れていきます。
もちろんこれらは薄毛対策になるだけでなく改善としての方法にもなりますので、すでに薄毛が進行している方も、ヘアスタイルと一緒に覚えて対策していってください。

シャンプー~乾かし方

薄毛の対策としてまず初めに見直すべき点はシャンプーとその後の乾かし方です。
普段何気なく使っているシャンプーも1つ1つ成分が違っていますし、髪の毛や頭皮の性質によって合う合わないが存在しています。
当然ですが合わないシャンプーを使っていると頭皮が荒れて薄毛や抜け毛の原因になる事があります。
またシャンプー後にドライヤーを使わない、タオルで軽く拭き取って自然乾燥が主だったりすると薄毛の可能性が高まります。頭皮に水分が残っていると細菌が繁殖する原因になりますし、それが頭から枕に移ってそこから顔に移るなど様々な問題に発展する事もあります。
シャンプーにしても乾かし方にしても、薄毛対策ができる部分である事を覚えておきましょう。

頭皮マッサージ

薄毛の原因の多くは血行不良に関係があるとお話ししました。
血液は髪の毛に栄養を送るという重要な役割を担っていますので、血行が悪くなると薄毛が進行する事にもなり得ます。
血行が悪くなる原因自体も多岐に渡りますが、筋肉のコリによって圧迫されているケースもあります。その場合には頭皮をマッサージするだけでかなり効果が期待できます。
両手で頭皮全体を軽くつかむようにして前後左右に動かしてみてください。健康な状態であれば軽く動くはずですが、コリがあると動かない、もしくは動かしても痛みを感じるようになっています。
毎日ほんの1分程度で大丈夫ですので、継続して頭皮マッサージをしておきましょう。

生活習慣の改善

血行不良になる原因の中には生活習慣も含まれています。過度な飲酒や喫煙、偏った食生活、運動不足などが挙げられます。
これらは人によって程度の差がありますので、自分の普段の生活を見直した上でどこを改善するか決めるようにしましょう。特に喫煙の方は、いきなり禁煙するなどの対策は逆効果になります。
急な禁煙はストレスをためる事に繋がり、血行不良はストレスでも起こりますので、無理な対策は対策になっていない事があります。できる範囲で少しずつ直すようにしましょう。

育毛剤

育毛剤は高いけど効果が出にくいなんてイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、実際には使うべき利点が多いです。
髪の毛の成長に必要な成分が含まれているのはもちろん、髪の毛と頭皮を良い状態で維持するための成分も含まれています。なので様々な対策をした上で、必要以上の刺激を与えないガードの役割をしてもらう事もできます。

治療薬

AGAによる薄毛においてはプロペシアやミノキシジルといった治療薬が主流になっています。
近年はプロペシアよりも効果が高いとされているザガーロも販売されていて、薬による治療の選択肢が増えています。
もちろん薬ですので医師から処方してもらう必要がありますので、必ずどんな症状が出ているのか相談しながら処方してもらうようにしましょう。

フィナステリドについて詳しくは「【フィナステリド(プロペシア錠)の治療効果と副作用】AGA内服薬の基本情報からミノキシジル(リアップ)との併用、ジェネリック情報や輸入薬(フィンペシア・フィナロ)の使用についてまで幅広く解説」をご参照ください。

クリニックでの治療

先ほどの説明と少し被りますが、薄毛の原因の中にはAGAも含まれています。
AGAの場合ですと専門のクリニックなどでの治療が有効ですし、治療薬を処方してもらうためにはこちらに通う必要があります。無料カウンセリングを行っているクリニックも多いので、もしもこれまでの対策を行っても薄毛の進行が止まらない時は相談しに行きましょう。

AGAの治療について詳しくは「【AGAの治療について】3つの治療方法・期間・薬の効果と副作用から保険適用まで網羅的に」をご参照ください。

生え際に産毛もない状態では前髪復活は期待薄?

前髪の薄毛に関して原因と対策方法をお伝えしてきましたが、この対策は効果が出る人と出ない人の線引きが実はあります。
それが産毛の有無です。
薄毛が進行している前髪の生え際に、長さにして1cmに満たないくらいの産毛があるかどうか確認してみてください。産毛がある場合にはまだ毛根が活動している証拠になりますので、対策次第で生え際を元に戻せる可能性があります。
しかし産毛すらも無い状態ですと毛根が完全に活動を停止しているため、日常生活を改善した程度の対策ではまず復活しません。それでも前髪を増やしたいと考えている人は、自毛植毛という方法を検討してください。

自毛植毛

植毛は育毛や発毛とは全く別の薄毛対策になります。
育毛や発毛は髪の毛や頭皮に何らかの働きかけを行って、髪の毛本来の太さや本数を取り戻すことを目的としています。
植毛はこれらと違って、脱毛部分に自分の毛を植える事によって薄毛を目立たなくさせる事を目的としています。元気な髪の毛を別の所から持ってくるだけですので、比較的簡単にできる上に長期間効果を期待できる対策でもあります。
もちろんメリットだけでなくデメリットも存在しますので、医師の方とよく相談してから行うようにしましょう。

植毛について詳しくは「【自毛植毛によるAGA治療について】植毛後の経過、費用、メリット・デメリット、失敗例など幅広く解説」をご参照ください。

まとめ

前髪の薄毛の原因から対策までを紹介し、またヘアスタイルで薄毛を隠す方法や逆にバレやすいヘアスタイルについて説明してきました。ヘアスタイルでの対策は当然ですが一時しのぎでしかないので、薄毛を根本的に治すためにはそれ相応の対策を取る必要があります。
またヘアサイクルの関係上、どうしても対策を取り始めてから半年近くは継続して行って経過を見る必要がありますし、その効果の出方も人によって異なります。もちろん年齢層によってその効果の出方には違いはありますが、若い方で薄毛が始まって前髪が少なくなったという場合には、ここで紹介した対策が役に立つはずです。
薄くなった前髪はしっかりとした対策と、日常生活の改善で回復する可能性はありますので、ぜひこれを機に薄毛対策を始めてみてください。
Hidada
久田 篤
発毛診断士

プロフィール

日本臨床医学発毛協会認定の発毛診断士。自身も薄毛で悩んだ経験から育毛業界に参入、育毛剤やシャンプーの研究開発に携わる。また、育毛開発プロデューサーとして薄毛に悩む顧客に対し、多くの発毛成果を上げ様々なニュースサイトで取り上げられる。美容室コンサルタント、育毛コンサルタントという顔もあり、過去の発毛実績を基に『最後に読む育毛の本』を出版。久田篤のブログ:髪フサフサ.com(http://husa-husa1ban.com/