つむじハゲをマッサージについて|予防改善する方法と逆効果になるやり方

薄毛に悩む男性の方に特に多いのがつむじハゲ。頭頂部付近だけ薄毛になり頭皮が目立って、カッパハゲとも言われていますよね。
今回はこのつむじハゲに対して効果的であるマッサージ方法、並びに逆効果になるマッサージ方法をご紹介します。マッサージはしっかりとした知識を得てからやらないと意味が無いどころか悪くなることがある点を踏まえて、つむじハゲに効果的なマッサージを覚えていきましょう。

Hidada
久田 篤 監修
発毛診断士

目次

  1. 01つむじハゲに効果のあるマッサージ方法
  2. 02マッサージをする際のシャンプー選び
  3. 03つむじハゲを改善する乾かし方
  4. 04頭皮マッサージ器はハゲ防止に効果があるのか
  5. 05育毛剤もあわせて使用する
  6. 06まとめ

つむじハゲに効果のあるマッサージ方法

それではここから具体的につむじハゲに効果的なマッサージ方法をご紹介していきますが、そもそもつむじハゲがマッサージで改善されるのか気になっている方もいますよね。
なのでまず初めにつむじハゲがなぜ起こるのかをご説明いたします。

つむじハゲ、頭頂部付近にだけ薄毛が進行している状態は基本的に血行不良が原因とされています。髪の毛も生きている細胞の集まりですので、血液から栄養を受け取って日に日に伸びているのです。血行不良になれば生きていく上で必要な栄養が取れなくなるので、抜け毛が増えていってしまいます。

ハゲと言うとやはり頭頂部付近から薄くなっていき、側頭部や首の後ろ付近の髪の毛はそこまで薄くならないイメージがありますよね。あれは血管の配置による違いが大きいからです。

頭頂部付近には毛細血管がたくさん集まっているので、筋肉や血管のコリによってすぐに血行が悪くなります。しかし首回りは太い血管が通っているため、多少のコリがあっても髪の毛に栄養が行き渡らなくなることはそうそうありません。
この違いがあるからこそ、つむじハゲは血行不良が原因でなっている可能性が高いと言われています。

つまりこの血行不良を治すためのマッサージを行えば、つむじハゲにももちろん効果があると言うわけです。なのでマッサージ方法としては頭皮全体を揉み解す方法と、首の付け根を揉み解す方法、つむじ付近を揉み解す方法の3つが軸になります。

頭皮全体に関しては、両手の指の腹を使って頭皮をつかんで円を書くように揉み解してください。
首の付け根に関しては、下から上へと血流を上方向へと促すようにしてください。
押し込むのではなく押し上げる形にしましょう。
つむじ付近に関しては、つむじの前後左右から持ち上げるようにしてマッサージしましょう。

頭皮が動くか確認

つむじハゲにマッサージが効果的な理由もマッサージ方法も分かったところで、ここから具体的にマッサージの手順をご紹介します。
まずは下準備として、自分の頭皮の状態を確認するところから始めます。

片手でも両手でも良いので、頭を指の腹でつかんでみてください。
あまり強くつかむ必要はありません。
その状態で頭皮を横にずらす感じで動かしてみましょう。

正常な状態の頭皮であれば問題なく動く感覚が分かるはずです。逆に全く動かない、それどころかつかんだ時にピリッと痛みを感じた人は、頭皮の状態が悪いということになります。
頭皮が動かないということはそれだけ頭皮の下の筋肉などがコリ固まっていることになりますので、血行状態はかなり悪いと考えておきましょう。
この方法なら誰でもすぐにチェックできるので、定期的に頭皮の状態をチェックしておきましょう。

いつマッサージを行うべきか

手で頭皮の状態を確認して頭皮が全く動かない、もしくは痛みを感じた人は迅速に対策をすべきです。しかし焦ってマッサージをしても効果的とは言えません。マッサージの効果を高めることができる明確なタイミングが存在します。
それはお風呂に入っている時、もしくは入った後です。
入浴中から入浴後は体が温まっているので、血行も良くなっています。
この時にマッサージをして血流を良くしておけば、頭皮に血液を送りやすくなるということです。

基本的に1日に何回もマッサージをすればいいと言うわけではないので、入浴中か入浴後にマッサージをすることを習慣づけましょう。
つむじハゲの改善に役立つマッサージもそれだけで、しかも1日やっただけですぐに髪の毛が生えてくるわけではありません。
髪の毛を洗う時についでの感覚でマッサージもやっておきましょう。

頭皮マッサージのコツ

頭皮マッサージのやり方はいくつかありますが、抑えておくべきポイントは筋肉と血管のコリを解すと言うことです。
これを抑えておかないと間違えやすいポイントが2つほどあります。

まずは強くやり過ぎる点です。
マッサージと聞いて足つぼマッサージを思い浮かべる人もいると思います。足つぼでは痛いと感じる部分が悪い状態の証拠であると言われていますが、あれはつぼだからこその話であって、頭皮のマッサージとは別の話です。
なので痛みを感じるほど強く押すのは間違いです。
強く押し過ぎると今度はそれが原因で血管の詰まりを作りかねません。あくまでも血行を良くするためにマッサージをしていることを忘れないようにしてください。

もう1点は爪を立ててしまう点です。
入浴中にマッサージをすることを推奨しましたが、そもそも頭を洗う時に爪を立てている人はいませんか。爪を立てると頭皮に傷が付いてしまうので、シャンプーの成分などによっては炎症が起こることもあり得ます。
炎症が起きればもちろん頭皮環境が悪くなるので、血行とは別にハゲの原因を作ることになります。必ず頭を洗う時、そして頭皮マッサージをする時は指の腹を使うことを忘れないようにしてください。

マッサージをする際のシャンプー選び

頭皮マッサージによってつむじハゲを改善させる場合、入浴中か入浴後に行うのが効果的と説明しました。これは体温が上がって血行も良くなるから、マッサージによる血行改善の効果が出やすいためです。
しかし根本的にそもそもシャンプーに問題があったり洗い方に問題があったりしては意味がありません。
つまり頭皮マッサージによるハゲ改善を行うためには、シャンプー選びと洗い方にも注意を払う必要があるわけです。

ここからシャンプーの選び方について頭皮の状態に合わせて説明していきますが、その前に皆さんには正しい髪の洗い方ができているかチェックして頂きます。

まず1つ目、ブラッシングと予洗いをちゃんと行っていますか。
乾いた状態で軽くブラッシングするだけでも髪の毛に着いた汚れというのは除去できますし、整髪料などによって作られた髪の毛の塊も解すことができます。
これを先にやっておくことで必要以上にシャンプーを使わなくて済むようになります。
予洗いも同じように簡単に洗い流せるゴミや汚れを取り除くために行います。
基本的にシャンプーの成分と言うのは頭皮に悪影響を及ぼすため、できる限り量を少なく、そして頭皮に直に付かないようにするのがコツになります。
なのでシャンプーを多く使わなくても良いようにブラッシングと予洗いをしてきましょう。

続いて2つ目、シャンプーを泡立ててから洗っていますか。
シャンプーの原液をそのまま頭皮に付けてそこから泡立てて洗う人が中にはいるようですが、最も頭皮が荒れる洗い方になります。
シャンプーに含まれる成分が頭皮に悪影響を及ぼすだけでなく、そもそもシャンプーの使い方としても間違いです。シャンプーが頭皮を綺麗にするのは泡が毛穴に潜り込んで汚れを浮き上がらせるからです。
つまり液体の状態では汚れを取りだせないどころか逆に毛穴の詰まりを作る原因になってしまいます。必ず手やネットを使って泡立ててから頭皮に潜り込ませるようにして洗いましょう。

そして3つ目、コンディショナーやリンスは頭皮に付けていませんか。
これらはシャンプーと違って髪の毛の状態を良くするためのものであり、液体である事に注意してください。
シャンプーと違って泡立つことも少ないので、頭皮に付けばそのまま毛穴に潜り込んで詰まりを作る原因となりやすいです。髪の先の方にだけ付けるようにして頭皮には絶対に付かないようにしましょう。

この3つのポイントをまずはしっかりと押さえた上でシャンプーをするようにしましょう。
そうでなければこの後のシャンプー選びでどんなに効果的なシャンプーを選んでも意味がありませんよ。

頭皮がベタつく場合

まず普段から頭皮がベタつく感じがする人は、洗浄力の強いシャンプーを選びましょう。
頭皮がベタつく状態というのは皮脂が余計に分泌されている状態です。
頭部に汗をかきやすい人が特にこの状態になりやすいです。
皮脂というのは当然脂分ですから、単純な水だけでは簡単に流れてくれません。しっかりと皮脂を落とすためにも洗浄力の強いシャンプーを選びましょう。

注意としては頭皮がベタつくからと言って1日に何回もシャンプーをしないことです。
皮脂と言うのは完全に頭皮に悪影響を及ぼすわけではなく、むしろ正常な量であれば頭皮を守るために必要な存在です。
ただベタついている場合には余分に皮脂が出ていて、それが毛穴の詰まりを起こすこともあってしっかりと洗い流す必要が出てきます。

しかし皮脂を洗い落とし過ぎているがゆえに皮脂が過剰に分泌されていることもあります。
1日に2回以上洗っている人はまず洗う回数を減らすところから始めるようにしてください。その上でまだベタつく時に洗浄力の強いシャンプーに変えるようにしましょう。

頭皮が乾燥しがちな場合

頭皮がパサついている、乾燥しているなと感じる人はとにかく保湿力の高いシャンプーを使うようにしましょう。
シャンプーによって頭皮の水分を保護して、乾燥状態から改善させていくことになります。
ベタついている人と違って注意すべき点は、すでに頭皮に問題が起こっている可能性が高い点です。
乾燥状態というのは肌にとって非常に危険な状態です。ちょっとした刺激で傷が付いて、それが悪化したり炎症を起こしたりしてより状態を悪くさせることにもつながりやすいからです。
特に頭皮は他の部分の皮膚よりもデリケートと言われています。普段は毛髪によって外気に触れる部分が少なくなっているため、頭皮自体の免疫力や抵抗力は弱いとされています。
また乾燥によってできた傷にシャンプーの成分が入り込みやすいと言う点でも、他の肌と比べて炎症を起こしやすいと考えられています。
なので頭皮が乾燥しがちだと感じてる人はまず頭皮に傷や炎症、頻繁にかゆみを感じる部分は無いかチェックするところから始めましょう。

つむじハゲを改善する乾かし方

つむじハゲを改善させるためにシャンプーにも気を使うように説明してきました。
シャンプーの選び方だけでなく洗い方1つでも、つむじハゲ対策は可能であると分かってもらえたかと思います。しかしシャンプーで洗った髪と頭皮をそのままにしては、これもまた効果的とは言えなくなってしまいます。

ここからはシャンプーで洗った後、髪の毛と頭皮をどう乾かすのがつむじハゲに効果的なのかを説明していきます。

タオルドライ

まずは初めにタオルを使って水分を拭き取るようにしましょう。
髪の毛と頭皮をなるべく早めに乾かした方が良いと言うのは何となく分かっている人も多いと思いますが、だからと言ってドライヤーですぐに乾かすのが良いわけではありません。

そもそも早めに乾かしたほうが良いと言うのは頭皮に余計な雑菌が増えないようにするためです。雑菌は水分をエサとして繁殖しますので、濡れた状態で長時間放置するのは非常に危険です。
しかしドライヤーの熱も頭皮にとってはダメージとなり得ます。
乾燥し過ぎると頭皮に問題が起こりやすいと言うのはすでに説明しましたし、単純にドライヤーの熱で炎症を招く事もあり得ます。しっかり乾かそうとして至近距離で熱風を当てれば普通に火傷になります。

ドライヤーの熱風の温度というのは、体感以上に頭皮にダメージを与えます。なのでタオルで水分を先に拭き取ることで、ドライヤーを使う時間を短くするのがタオルドライの役割となります。
贅沢な使い方にはなりますが水分を効果的に拭き取るためにもタオルを2枚使うのをお勧めしておきます。

根元から乾かす

タオルドライによって髪の毛や頭皮の水分を吸い取りますが、基本的に吸い取れるのは髪の毛についた水分です。
頭皮の水分をタオルで取るのは、髪の毛があってなかなか難しいのです。
なのでドライヤーをかける時は髪の毛の根元の水分を吹き飛ばすようにしましょう。
頭頂部などをドライヤーで乾かす際に頭の上の方から当ててる人がいますが、それだと水分が完全に蒸発するまでドライヤーの熱を当てることになってしまいます。
必ず横から当てて水分を吹き飛ばすようにして、ドライヤーの熱が頭皮に当たる時間を短くするようにしましょう。

完全に乾かしきらない

頭皮にとって水分はあり過ぎても雑菌のエサになってしまいますし、少ないと乾燥して傷ができやすいと非常に悩ましい存在です。このバランスを取るのが難しいと感じる方もいますが、コツとしてはとにかくドライヤーで乾かしきらないことに注意しましょう。

タオルで吸い取った水分、ドライヤーの熱風で吹き飛ばされた水分だけで十分雑菌のエサになるような大量の水分は残らないようになっています。
完全に頭皮が乾いていると分かるくらいにドライヤーをかけるのは逆に乾燥状態になっていることになりますので、必ずちょっと湿っているかなと思う程度に抑えましょう。
少なくとも入浴前と同じくらいの状態にしようとするのは間違いだと覚えておいてください。

頭皮マッサージ器はハゲ防止に効果があるのか

頭皮マッサージを考えている人なら1度は頭皮マッサージ器の存在に辿り着いていることかと思います。
頭皮マッサージ器は頭皮の状態を良くするために作られていますし、マッサージによって頭皮のコリなどを解しているので、血行不良によって進んだハゲの防止にはもちろん効果的です。

ここではそんな頭皮マッサージ器のメリット、デメリットについてご説明いたします。

マッサージ器のメリット

頭皮マッサージ器のメリットは手が疲れない点と、指では届かない部分の毛穴まで掃除できる点になります。
頭皮マッサージをすると手や指に力が入ってしまいがちで、毎日続けると手がだるく感じる人もいます。マッサージ器を使うことで力加減を意識することも無くなって、毎回均等に頭皮をマッサージすることができます。
また頭皮の毛穴は指の腹だけでマッサージするには限界があります。
頭皮マッサージ器ならより効果的に毛穴の奥にある詰まりも除去できますので、指でやるよりもさらに効果的なハゲ対策が期待できます。

マッサージ器のデメリット

便利な頭皮マッサージ器ですが当然メリットだけではなくデメリットもあります。
炎症や頭皮の乾燥といった問題が起こりやすいのがマッサージ器のデメリットです。
マッサージ器が便利だからと言って長時間使ったり、より頭皮を柔らかくしようと強く当てたりする人がいますが、どちらも逆効果です。特にマッサージ器を長時間使うことは、頭皮を傷つけるだけでなく乾燥状態にして傷つきやすい状態にもしてしまいます。
便利だからこそ何度も使ったり長時間使ってしまい、頭皮の状態を結果的に悪くしてしまうというのがマッサージ器のデメリットになります。

育毛剤もあわせて使用する

ここまで頭皮マッサージからシャンプーの選び方洗い方、そして頭皮マッサージ器についても触れてきました。
つむじハゲに悩んでいるということは、現在進行形でハゲが目立っている人が多いと思いますので、やはり育毛剤についても興味を持っている方が多いと思います。
育毛剤も市販で売られるようになり、種類も非常に多くなってきています。
素人目にはどれが良いのか分からない状態とも言えますので、しっかりと発毛に期待のできる育毛剤を選ぶようにしましょう。

そのためにも知っておいて欲しい成分が2つあります。
1つ目はキャピキシルと言って、発毛効果が期待できると昔から言われていたミノキシジルの約3倍の発毛効果を持つと言われている天然成分です。
2つ目はピディオキシジルと言って、ミノキシジルから副作用の危険性を排除した成分となっています。
この2つを合わせたフィンジアというスカルプエッセンスなどがお勧めですので、ぜひ頭皮マッサージと合わせて利用してつむじハゲを改善させていってください。

育毛について詳しくは「育毛効果を最大化させるための実践法とは|AGA治療薬、市販の育毛剤、育毛シャンプーから食べ物まで医学的根拠の有無も解説」をご参照ください。

まとめ

頭皮マッサージがつむじハゲに効果的であるとして今まで説明してきましたが、当然マッサージをやり過ぎては逆効果です。あくまでも血管や筋肉のコリ、毛穴の詰まりを改善するための物であって、それ以上でも以下でもありません。
先にも書いたように痛みを感じるほどの強さでマッサージしても逆効果と言う点はしっかりと押さえておいてください。

そして特に注意して欲しいのが、頭皮マッサージによって改善されるのは血行不良だけという点です。
つむじハゲの原因の多くは血行不良だと説明しましたが、もちろんAGAなどそれ以外の原因も考えられます。頭皮マッサージをしてもつむじハゲが改善されない、むしろ悪化した場合には素直に専門家の方に相談するようにしましょう。

AGAの症状について詳しくは「【AGAの症状について】初期症状から特徴的な症状まで正しく理解して対策を立てよう~かゆみや髪質の変化は本当に起こるのか?セルフチェック付き」をご参照ください。
AGAの治療について詳しくは「【AGAの治療について】3つの治療方法・期間・薬の効果と副作用から保険適用まで網羅的に」をご参照ください。
Hidada
久田 篤
発毛診断士

プロフィール

日本臨床医学発毛協会認定の発毛診断士。自身も薄毛で悩んだ経験から育毛業界に参入、育毛剤やシャンプーの研究開発に携わる。また、育毛開発プロデューサーとして薄毛に悩む顧客に対し、多くの発毛成果を上げ様々なニュースサイトで取り上げられる。美容室コンサルタント、育毛コンサルタントという顔もあり、過去の発毛実績を基に『最後に読む育毛の本』を出版。久田篤のブログ:髪フサフサ.com(http://husa-husa1ban.com/