パーマでハゲる説は本当なのか|パーマと薄毛の関連性からパーマの種類までを解説

パーマを頻繁にかけていると薄毛の原因になるというのは1度は誰もが聞いた事があると思います。ヘアカラーと同じく薄毛の原因になるとよく言われていますよね。
今回はそんなパーマと薄毛の関係性をご説明いたします。若い頃にパーマをかけると後々ハゲになるのかも検証していきます。

Hidada
久田 篤 監修
発毛診断士

目次

  1. 01パーマとハゲの関係
  2. 02薄毛隠しにパーマをかけるのは危険?
  3. 03パーマと薄毛は関係があるのか

パーマとハゲの関係

パーマをかけると薄毛になる、ハゲになるというのは有名な話ですが、これが本当かどうかと聞かれれば本当というのが正しいです。
しかし厳密に言えば薄毛やハゲになる可能性があるという言い方になります。

そもそもパーマがどのように髪の毛に作用しているかご存知ですか。
詳しくは後ほど説明しますが、簡単に言うと髪の毛の中の結合部分を1度切り離して理想の形に繋ぎ合わせるのがパーマになります。
髪の毛を切り貼りするわけですから、その際のダメージが髪の毛にとって良くない事は簡単に想像できますよね。
パーマを何度もかければその分のダメージが髪の毛に蓄積されて、髪の毛が細く短くなっていき薄毛になってしまうわけです。

パーマの仕組み

それではここからより詳しくパーマの仕組みについてご説明します。
パーマをかける時は専用のパーマ剤を使用しますが、基本的にこれは1剤と2剤に分かれています。
これは1剤で髪の毛の内部の結合部分を切り離し、2剤で再結合させるためです。
それぞれ役割が違う事を覚えておいてください。
髪の毛にはシスチンというアミノ酸が多く、このシスチンの結合を切り離して再結合する事がパーマの役割になります。

パーマの種類

さて、パーマは髪の毛の結合部分をいじっているわけですから、髪の毛へのダメージは間違いなく存在します。
実はパーマにはいくつも種類があるため、中には薄毛になりにくいパーマもあるのではと勘違いしている人もいます。
しかしパーマである以上は絶対に髪の毛にはダメージが蓄積されますので、これからパーマを考えている人は髪へのダメージを減らす事よりも、しっかりと自分のしたいヘアスタイルにあったパーマをするようにしましょう。

コールドパーマ

コールドパーマとはその名の通り、熱を使用しないパーマの事です。
一般的に美容室などでパーマと言えばこちらのコールドパーマを指す事になります。
髪が濡れている時と乾いている時でウェーブのかかり具合が変わります。
濡れている時は強く、乾いている時は緩やかになりますので、ヘアスタイルもその日の気分で変えやすいパーマの1つです。
パーマをかけた後のヘアスタイルのアレンジがやりやすいので、初心者にお勧めのパーマになっています。
パーマの持続時間は3ヶ月程度です。

ピンパーマ

ピンパーマはコールドパーマの1つで、細かいカールが特徴的なパーマになります。
髪の毛を巻く際にロッドという道具を使用するのが一般的ですが、ピンパーマでは指に巻きつけてからピンで留める事ででより細かいカールを作り出します。
指に巻ける程度の髪の長さがあれば良いので、比較的髪が短い人がパーマをかけたい時はこちらがお勧めになります。

ツイストパーマ

ツイストパーマもコールドパーマの1つで、ピンパーマよりもさらに細かいカールをかけるパーマになります。
ツイストという名前の通り、髪の毛をねじってパーマを作るため、ねじる程度の髪の長さがあれば誰でもできます。
全体的に髪の毛が短い、そしてその上で髪にボリュームを持たせたい人にお勧めのパーマになります。

スパイラルパーマ

スパイラルパーマもコールドパーマの1つで、こちらは長めのロッドを使ったパーマになります。
ロッドの角度や太さによって髪形を変える事ができるので、緩いウェーブをかけたりアフロのような髪型にする事もできます。
ピンやツイストとは一線を画して髪の毛が長くないとできないパーマですが、その分パーマをかけた後のボリュームも段違いになっていますよ。

デジタルパーマ

デジタルパーマは熱を利用してカールを作り出すパーマです。
コールドパーマとは根本的にやり口が違う事になります。
ヘアアイロンを使って髪形を記憶させるパーマで、乾いている時はウェーブ、濡れている時はパーマが伸びる特徴があります。
熱を利用している分パーマの持ちがコールドパーマよりも長く、半年近くは持つと言われています。
ただし毛量が多い方、毛質が硬い方、ある程度髪の長さがある方といった条件があるため、デジタルパーマができるかどうかは1度美容師に相談するようにしましょう。

エアウェーブ

エアウェーブはデジタルパーマの1つで、低温の熱で水分量を調節しカールを記憶させるパーマです。
デジタルパーマよりも低温なためカールのかかり具合が弱くなりますが、その分根元までパーマをかける事ができるようになっています。
濡れた状態と乾いた状態とでパーマに違いが出ない事もあってヘアアレンジはしやすいパーマになります。
持続時間もデジタルパーマより少し短く5ヶ月程度と言われています。

クリープパーマ

クリープパーマは髪の毛をしっかりと変化させるためのパーマになります。
道具はこれまでのパーマと変わりませんが、パーマをかける時の時間が変わります。
パーマをかける際に1剤と2剤の間に放置時間を長く置いて、よりしっかりと1剤の効果を出すようにするのがクリープパーマです。
パーマをかける際の時間がかなり長くなりますが、その分パーマの持ちも良く、よりふんわりとしたウェーブを作る事ができますよ。

ストレートパーマ

ストレートパーマは髪の毛をストレートにするためのパーマです。
パーマをかけてウェーブやカールを作ったけど、今度はまたストレートの髪形にしたいと言う時にかけるパーマになります。
こちらは根元からパーマをかける事で、綺麗なストレートに仕上げる事ができます。
根元をストレートにして、毛先はカールといったかけ方もできるので、是非美容師さんに相談してみましょう。

縮毛矯正

縮毛矯正は癖のある毛を直毛に直す為のパーマです。
他のパーマとは違ってこれは本当の意味で半永久的に直毛にするためのパーマです。
パーマと言うとカールやウェーブのイメージが強いですが、元々癖のある毛を持つ人が真っすぐにしたい時に使うパーマも存在しているのです。
天然パーマなど、生まれつき癖のある毛がある人は縮毛矯正を使ってストレートにし、それ以外の方はストレートパーマでストレートにしましょう。
これを間違えると折角パーマをかけたのにすぐに戻ったというミスが起こりますよ。

パーマが薄毛を加速させると言われる理由

パーマ1剤が髪の毛の内部の結合部分を切り離しているため、そのダメージが蓄積されて薄毛になりやすいという話をしてきましたね。
実はもう1つ理由があって、それはキューティクルを開くためです。
髪の毛の内部を切り貼りするわけですから、当然ですがその前に外側を守っているキューティクルを開けなくてはなりません。
キューティクルは髪の毛のハリやツヤを守るための門番ですから、これをこじ開けると栄養などが外に漏れだしやすくなり、髪の毛が細くなります。
またパーマ剤にはチオグリコール酸、臭素酸ナトリウムが含まれています。これらは毒性があり、アレルギー反応によって炎症を起こす事も考えられます。
頭皮が荒れればその分髪の毛に栄養が行き渡りにくくなり、こちらも髪の毛の健康を害する事になるので薄毛やハゲの原因になり得ます。

薄毛隠しにパーマをかけるのは危険?

薄毛を隠すためにパーマをかけてボリュームアップを考えている人も多いと思います。
実際にパーマをかける事で薄毛を隠す事はできますが、それ以上に髪の毛へのダメージの方が大きい、つまりリスクが高いと言うのが一般的な答えになります。
しかしそれでもパーマをかけたい、パーマを活かしたヘアスタイルにしたいと言う方もいると思いますので、薄毛の方がパーマをかける時の注意点をいくつかまとめました。

パーマをかけるタイミング

1番気を付けるポイントはやはりパーマをかけるタイミングです。
大抵の人はパーマの効果が切れてきたと感じたらパーマをかけ直していると思いますが、これはパーマのかかり具合によって変わってくるためあまりお勧めしません。
必ず1回パーマをかけてからの日数、期間で次のパーマをかけるタイミングを決めるようにしましょう。
最低でも3ヶ月半は間を空けるようにする事が推奨されています。
これはもちろん髪の毛へのダメージが蓄積されにくい期間という事になるので、これより早い間隔でパーマをかけていれば、その分薄毛になりやすくなりますよ。

パーマをかけると薄毛が目立つ?

パーマをかけてボリュームを作ったり、薄毛の部分を隠したりする人が多いと思います。
もちろん薄毛の度合いやパーマのかかり具合によって良し悪しは分かれますが、多くの方は逆に薄毛が目立つ状態になっています。
というのもパーマをかけるとなると、ある程度の髪の毛の長さを作っていると思います。
しかし薄毛が目立つ原因は他の部分との髪の毛の量の差がメインです。
髪の毛が長く多い部分と少なく短い部分の差が大きければ大きい程薄毛が目立つようになるので、髪の毛を伸ばしてからかけるパーマは薄毛が目立ちやすい髪形なのです。
なので薄毛を目立たなくさせる時は逆に思い切ってショートカットにする事をお勧めします。
ショートカットにすると地肌の見える部分が増えて、局所的に薄毛の部分があったとしても気づかれにくいですよ。

パーマと薄毛は関係があるのか

もうすでにパーマをかける事は髪の毛に大きなダメージを与えると話してきましたが、本当に薄毛に繋がるのかどうかまだ疑っている方もいるかと思います。
そこでここからはパーマをかけた事でハゲた説とハゲていない説をそれぞれ検証して、本当にパーマと薄毛は関係があるのか検証していきます。

パーマで「ハゲた」説

パーマでハゲたという説はいくつかあります。
中には美容室でパーマをかけたら、髪の毛が一気に少なくなってハゲたと言う人もいます。
実際パーマをかけると抜け毛の可能性は高まります。
パーマで利用する1剤は髪の毛のキューティクルを開いて結合を切り離しているため、どうしても元の髪の毛よりも細くなってしまいます。
そのため、ちょっと櫛で刺激を与えただけでも抜けたり切れたりしてしまいます。
パーマをかけた後に抜け毛が増えたと感じるのはこれが原因です。
なのでパーマの後にハゲたと言う人は、パーマ後の処理が疎かだったケースが大半です。
パーマ後の処理次第では確かにハゲてしまうのも事実なのです。

パーマをかけても「ハゲない」説

しかし、パーマをかけてハゲる原因がアフターケアの仕方にあるという事は、そこさえ気を付けていればハゲないわけです。
考えればすぐに分かる事ですが、パーマをかけた事が直接の原因でハゲるなら、日本人のハゲの割合は今よりずっと多くなります。
むしろハゲる事が確定だとしたら、パーマ自体がもっと規制されて廃れていてもおかしくありません。

パーマと薄毛の関係の結論

結論はこの記事の1番初めにも説明したように、パーマは薄毛の原因になり得るという事になります。
あくまでも必ず薄毛になるわけではなく、正しくパーマをかけなかった時に薄毛になると言うわけです。
パーマ自体にはハゲにする力はありませんが、ハゲに繋がる要素の1つではある事を覚えておきましょう。
Hidada
久田 篤
発毛診断士

プロフィール

日本臨床医学発毛協会認定の発毛診断士。自身も薄毛で悩んだ経験から育毛業界に参入、育毛剤やシャンプーの研究開発に携わる。また、育毛開発プロデューサーとして薄毛に悩む顧客に対し、多くの発毛成果を上げ様々なニュースサイトで取り上げられる。美容室コンサルタント、育毛コンサルタントという顔もあり、過去の発毛実績を基に『最後に読む育毛の本』を出版。久田篤のブログ:髪フサフサ.com(http://husa-husa1ban.com/