髪質の改善方法を徹底解説|自分の髪質をチェックして髪に合ったヘアケアを身につけよう

硬い髪や柔らかい髪など人によって髪質は違います。例えば柔らかい髪質で薄毛が目立ってきたり、硬い髪でセットがうまくいかない、髪が細くてボリューム感がでなかったりと人によって悩みはいろいろあります。多くの人は、健康的で丈夫な髪の毛で抜けにくい髪質を理想としています。理想の髪質に近づくためには髪や髪質の違いを正しく理解し、食事や運動、睡眠など生活の基本的な部分を見直すことが必要なのです。

Hidada
久田 篤 監修
発毛診断士

目次

  1. 01髪質を理解しよう
  2. 02髪質改善って可能なの?
  3. 03髪質にあったヘアケアをしよう
  4. 04まとめ

髪質を理解しよう

髪質は人によって違います。また髪質によって作りやすいヘアスタイルも違ってきます。まずは自分の髪質を理解することが重要なのです。では髪質を決める要因は何なのでしょうか。自身の髪質を理解するためにも硬さや髪のクセを見ていきましょう。

まず知っておいてほしいのが髪の構造です。髪は、3つの層に分かれています。
一番外側にあるのが、キューティクルと呼ばれる層で髪の内部を保護する役目があります。2層目は、コルテックスと呼ばれる層です。コルテックスは髪を構成する組織であり、髪の大部分がコルテックスとなります。コルテックスは、タンパク質でできており、内部ではねじれた束状のような形になっています。
3層目は、メデュラと呼ばれ、髪の構造の中で中心にあります。メデュラは、「毛髄質(もうずいしつ)」とも呼ばれており、イメージとしては、鉛筆の芯のようなものです。メデュラの多さで、髪の太さが決まると言われています。

つまりキューティクルの隙間が少なく、コルテックスの密度も高い髪が硬い髪になります。コシがあり丈夫な髪ではあるが、パーマがかかりにくく、朝ベッドから起きたときの寝ぐせもなかなか取れないなど不便な部分があります。
さらに毛根部分がまっすぐだと直毛になりますが、曲がっているとくせ毛になります。くせ毛は、髪の構造のコルテックスを構成するタンパク質の比率によって影響すると言われています。

上記を理解した上で、自分に合ったヘアスタイルを決めたり、薄毛やヘアダメージを防いだりしましょう。自分の髪質を理解して、正しいケアを実践しましょう。

自分で髪質は診断できる?

髪質は、自分で診断することができます。しかし知識がなかったり、間違えて覚えたりしていて正しく認識していない場合があります。また年齢によって髪質も変化したりします。自分の現状の髪質を正しく理解するためにも診断方法をマスターしましょう。

自分の髪質を正しく診断することができれば、ヘアケア用品や整髪料など自分に合ったものが選択できますし、髪へのダメージも少なく済みます。
すぐできる診断方法として、まずは自分の髪を一本抜きます。その後両端を指で押さえて伸ばしてみましょう。伸びるようであればダメージがあります。健康で丈夫な髪はひっぱってもほとんど伸びません。

続いて、髪の毛を束にして根元の方を掴み、そのまま毛先まで指を滑らせてみます。その時にザラっとしたり、ごわごわしたりすればキューティクルが少なくなっていると判断できます。

硬い髪質を改善するには?

硬い髪質の方に多い悩みとして、寝クセがなかなか治らない、パーマがかかりにくいといった悩みがあります。髪が丈夫であることはいいのですが、剛毛過ぎてヘアスタイルをいろいろ試せないこともあります。では硬い髪質を少しでも柔らかくするにはどういった方法があるのでしょうか。基本的には、年齢やホルモンの分泌によって髪質の変化はありますが、元々の髪質は変えることができません。

しかしごわついている剛毛を抑えることは可能です。ここでポイントとなるのが、元々の髪質からさらに硬くしないケア方法です。髪の毛を硬くしないためにも普段の生活で何気なく使っているヘアケア用品を変えてみましょう。

まず変えるものとして、シャンプーがあります。一般的なシャンプーはアルコール由来の洗浄成分を多く含んでおり、洗ってしまうと髪のタンパク質を変化させて髪を硬くしてしまう場合があります。そのため髪質が硬い人が柔らかくしたいという場合はマッチしていません。そこで、タンパク質をあまり変化させないアミノ酸を多く含んだシャンプーに変えてみましょう。アミノ酸は、髪の毛を柔らかく維持し、頭皮にも優しいものが多いので効果が期待できます。

次にトリートメントです。ヘアトリートメントは潤いをしっかり与えるものに変更しましょう。ケアするときは、毛先を中心とし、髪の毛全体になじませるようにしてしっかりとトリートメントで覆いましょう。この際、頭皮にはつかないように髪の毛だけに付けるように意識しましょう。トリートメントでしっかりと髪をコーティングすることがポイントなのです。

髪を乾かす際のドライヤーにも一工夫しましょう。ドライヤーを使う際は、熱気を当てるのではなく、低温の風を当てて乾かしましょう。これは、熱による水分の減少を抑えるためです。硬い髪の毛を少しでも柔らかくするためにも低温のドライヤーでケアしましょう。水分が抜けにくくなり、潤った髪を長時間維持することができます。

柔らかい髪質をケアするには?

柔らかい髪質の方に多い悩みは、薄毛になりやすい、髪のボリュームが少なく感じる、セットしてもすぐペタッとなってしまうなどさまざまあります。柔らかい髪質の人は大抵、髪が細くハリやコシが硬い髪質の人に比べて少ない場合が多いのです。しかし日々のケアで髪のハリやコシをサポートすることは可能です。柔らかい髪へのダメージを少なくするためにも毎日の生活習慣を見直してみましょう。まず髪への栄養が十分にいかないとハリやコシが少なくなってしまいます。偏った食生活などは特にダメージとして表れてしまいます。防ぐためにもバランスのよい食生活を心がけましょう。味が強い物(辛味や酸味がきょくたんにあるもの)は控えましょう。

食生活以外では、シャンプーやトリートメントの後は適度に指の腹で頭皮をマッサージしてあげましょう。ここで注意しなければならないのは、頭皮のマッサージはあくまでヘアケアの補助的な立ち位置だということです。頭皮環境を整えることがマッサージの目的なのです。他にもマッサージをする際には、力の入れすぎや長時間マッサージするといったことは控えましょう。

シャンプーは、硬い髪と同じでアミノ酸を含んだシャンプーに変えてみましょう。刺激が少なく、タンパク質と同じ成分のアミノ酸であれば髪のケアに効果が期待できます。

硬い髪質の人も柔らかい髪質の人も毎日のケアとバランスの取れた栄養を撮ることが大切なのです。

髪質改善って可能なの?

髪質は、生まれつきのものがあるため変更することはできません。しかし、ヘアケアや日々の生活習慣を見直すことである程度、髪の環境を整えることが可能です。年齢による髪の変化や、ストレスなど後天的なものは今の髪の環境を整えることで健康的な髪に近づけることはできます。諦めずに今できるヘアケアを実践しましょう。

今からできる髪質改善

髪質の環境を整えるためにすぐ実践できることはあります。まずは自身の生活習慣を見直してみましょう。偏った食事や不規則な時間に食事を摂っていませんか?
これらは身体の調子を崩すことにもなりますが、髪質にも影響が出てしまうのです。まずは規則正しく決まった時間に食事を摂るようにして、食事のバランスを整えましょう。

次に実践すべきことは睡眠時間です。睡眠は身体を休めて体調を整えるために必要な行為です。しっかりと睡眠時間を確保するようにしましょう。また髪質を整えるためにストレスをなるべく与えないことも重要です。ストレスはホルモンへの影響もあるため髪に現れてしまいます。ストレスを軽減するために自分なりのリフレッシュ方法や運動などをしていきましょう。

この3つの「バランスの良い食事」、「適度な睡眠」、「ストレスを与えない」をあなたの生活に組み込むことで髪質の環境を整えることができます。しかし、すぐ実践できるといっても具体的に何をすればいいのでしょうか。

食生活の見直しで髪質改善しよう

バランスの良い食事と言っても毎日の生活で続けていくのは大変難しいことです。最初から一気に変えることは困難なので、少しずつ変えていきましょう。髪は、皮膚の一部が変化してできたものです。皮膚はケラチンというタンパク質からできているのです。タンパク質はアミノ酸から構成されているので、アミノ酸を含んだ食品を中心に取りましょう。

アミノ酸は、魚や肉(脂を除く)、大豆や卵などに含まれています。これらの食品と一緒にアミノ酸をサポートする亜鉛やビタミンなどを一緒に摂ることが髪質を整えるために有用な食事と言えるでしょう。ちなみに亜鉛が多く含まれる食品は、魚貝類では煮干しや、カキ、肉類であればレバー系、他にも卵黄や大豆、納豆などに含まれています。

ビタミンは、働きや種類が多いので迷いがちです。例えばビタミンAは、頭皮の働きをサポートして健康に保つ働きがあります。ビタミンB群は、タンパク質を加味にするために必要な成分です。ビタミンCは髪を太くして、コラーゲンの働きをサポートします。この様にビタミンは種類が多く効果も様々あります。

しかし、毎日の生活で考えながら食事をすることは難しいので、最初のうちは色の濃い野菜を選ぶようにしましょう。色の濃い野菜は、ビタミンが豊富に含まれており、ホウレン草やニンジン、ブロッコリーやナスなどがあげられます。

十分な睡眠で髪質改善

睡眠は身体に必要なことです。それは髪にとっても大切なことなのです。十分な睡眠は、脳や体の疲れを取り、ストレスや不安を解消、ホルモンの分泌を促して崩れにくくするといった効果が見込めます。十分な睡眠時間を確保することも重要ですが、質の良い睡眠にすることも忘れてはいけません。寝る30分前には、パソコンやスマホなどの使用を控えてリラックスした状態で睡眠をとるようにしましょう。

ストレスをためない生活で髪質改善

ストレスがたまってしまうと頭皮が固くなってしまい血行不良になってしまう可能性があります。日々の生活でストレスをためないためにも睡眠はしっかりとるようにしましょう。また仕事がデスクワークであれば長時間同じ姿勢でいることが多いはずです。放置すると身体が疲れやすくなり血液の流れがスムーズにいかない場合がありますので、適度に運動をするようにしましょう。寝る前の軽いストレッチなども効果的です。

髪質改善にトリートメントは有効?

食事、睡眠、運動と生活習慣の見直しで頭皮環境は良くなってきます。さらにこれらの働きをサポートする方法として、髪質改善のトリートメントがあります。トリートメントは、髪全体に浸透させて、表面をコーティングし、潤いや頭皮をケアします。美しくなりたい、健康的な髪を維持したいという方は実践してみてください。しかし、髪質改善のトリートメントはあくまでサポートです。重要なのは日々の生活習慣の見直しです。

髪質にあったヘアケアをしよう

髪質のケアは、健康的で丈夫な髪を維持するのに重要です。髪のトラブルに悩まないためにも日々の生活習慣を見直すことで整えることができます。例えば、シャンプーで髪を洗う際は、頭皮を中心に指の腹でマッサージするようになじませましょう。シャンプーの後のすすぎもしっかりとシャンプーを落として、ドライヤーは、温風を根元にあてるようにして乾かします。この一連の流れをしっかりと実践することが、正しいシャンプーの仕方となります。

男性と女性の髪質

髪質は、男女によって違いがあります。これはホルモンが影響しており、男性ホルモンはヘアサイクルの期間が短いため老化するスピードが女性より上です。女性は、髪の表面を守るキューティクルや内部にあるコルテックスの成分が多く、女性ホルモンが影響しています。意外なことですが、女性の方が硬くて太くなりやすいのです。

ヘアケアの基本を抑えて健康的な髪質にしよう

ヘアケアの基本は、「食事」「睡眠」「運動」の3つです。食事はバランスよく栄養を取って、髪の成長をサポート、睡眠もしっかりとることで体の働きをサポートします。運動は、ストレス解消にもなるので積極的に取り入れましょう。シャンプーでのケアや、マッサージ、サプリメントでの栄養補給などがメインではありません。あくまで補助的な位置ということを把握しておきましょう。

まとめ

髪質は、毎日の食事やシャンプー、ストレスなどの影響を受けやすく、髪のトラブルになってからヘアケアや生活習慣の見直しを始めるでは遅いのです。
手遅れにならないように、普段の生活でアミノ酸やビタミン系、ミネラルを豊富に含んだ食物を取り、適度な運動をして規則正しい睡眠をとるようにしましょう。さらにシャンプーやドライヤーを正しくかけることで、より丈夫で健康的な髪をサポートすることができます。今すぐすべてのケア方法と生活習慣を見直すことは難しいですが、一つずつ変えていくことはできます。
Hidada
久田 篤
発毛診断士

プロフィール

日本臨床医学発毛協会認定の発毛診断士。自身も薄毛で悩んだ経験から育毛業界に参入、育毛剤やシャンプーの研究開発に携わる。また、育毛開発プロデューサーとして薄毛に悩む顧客に対し、多くの発毛成果を上げ様々なニュースサイトで取り上げられる。美容室コンサルタント、育毛コンサルタントという顔もあり、過去の発毛実績を基に『最後に読む育毛の本』を出版。久田篤のブログ:髪フサフサ.com(http://husa-husa1ban.com/